

ウルツァイト(ウルツ鉱)は化学式 亜鉛と鉄の硫化鉱物で、
スファレライト(閃亜鉛鉱)の同質異像の鉱物です。
同質異像とは
化学組織が同じで、互いに結晶構造が異なる関係にあるもののことです。
・ダイヤモンドと石墨
などなど、色々あります!
ウルツァイトはスファレライトよりも生成過程で非常に高温高圧の環境が必要なのでスファレライトと比べて格段にレアです。
ウルツァイト(ウルツ鉱)について
ウルツァイト(ウルツ鉱)はスファレライト(閃亜鉛鉱)、パイライト(黄鉄鉱)、チャルコパイライト(黄銅鉱)、バライト(重晶石)、マーカサイト(白鉄鉱)をともなって産出します。
また、低温で形成された粘土鉱物のノジュール(凝結塊)中にも見られます。
ウルツァイト(ウルツ鉱)の名前の由来
ウルツァイト(ウルツ鉱)は1861年にボリビアのオルロ県セルカド郡オルロ市にあるサンホセ鉱山での産出が初めて記載され、
フランスの化学者シャルル・アドルフ・ウルツ氏にちなんで「wurtzite」と命名されました。
和名はそのまま「ウルツ鉱」です。
ウルツァイト(ウルツ鉱)の成分
ウルツァイト(ウルツ鉱)は亜鉛と鉄の硫化鉱物です。
💎参考記事
「鉱物はどのように分類するか」化学組織から分類する方法と種類
化学組織は
(Zn,Fe)S
と表されます。
参考
Zn:亜鉛 Fe:鉄 S :硫黄
ウルツァイト(ウルツ鉱)の結晶系
結晶系は六方晶系です

ウルツァイト(ウルツ鉱)の硬度
モース硬度 3.5〜4
💎参考記事
ウルツァイト(ウルツ鉱)の劈開性
劈開は明瞭〜良好
💎参考記事
鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?
ウルツァイト(ウルツ鉱)の色
ウルツァイト(ウルツ鉱)は
・茶褐色~黒色(最も一般的)
鉄分を多く含むため、一般的には暗い茶色から黒色をしたものが多く見られます。
・赤褐色〜オレンジ褐色
鉄分が比較的少ない場合、赤みがかった茶色や薄い褐色になります。
・黄褐色〜黄色、緑がかった黄色
鉄分が常に少ない純粋に近い結晶では、黄色や琥珀色、あるいは緑みを帯びた黄色を呈することがあります。

ウルツァイト(ウルツ鉱)の光沢
樹脂光沢・金剛光沢
💎参考記事
ウルツァイト(ウルツ鉱)の石言葉
ウルツァイト(ウルツ鉱)の石言葉は今のところ無いようです。
ウルツァイト(ウルツ鉱)とスファレライト(閃亜鉛鉱)の違い
ウルツァイト(ウルツ鉱)とスファレライト(閃亜鉛鉱)は同質異像です。
成分は同じですがどのように違うのでしょうか。
主な違いの比較
| 項目 | ウルツァイト(Wurtzite) | スファレライト(Sphalerite) |
|---|---|---|
| 結晶系 | 六方晶系 | 立方晶系 |
| 層の積層 | ABAB... の繰り返し(2層周期) | ABCABC... の繰り返し(3層周期) |
| 熱力学的安定性 | 高温で安定(約1020℃以上) | 低温(常温・常圧)で安定 |
層の積層とは
層の積層の周期性のことでウルツァイト(ウルツ鉱)もスファレライト(閃亜鉛鉱)も
硫黄原子の最密充填構造の隙間に亜鉛原子が収まる構造をとりますが、面(最密面)の積み重ね方が異なります。
ウルツァイト:A \to B \to A \to B \dots と2層ごとに同じ配置が繰り返されます。
スファレライト:A \to B \to C \to A \to B \to C \dots と3層ごとに同じ配置が繰り返されます。
また、ウルツァイト(ウルツ鉱)もスファレライト(閃亜鉛鉱)も化合物半導体において、極めて重要な型を持っています。
・ウルツァイト型:対称性が低いため自発分極や歪みによる偏極(ピエゾ効果)が生じやすく、青色LEDや高出力パワー半導体素子に利用されます。
・スファレライト型:高い結晶称性を持つため、超高速デバイスや赤外LED・レーザーなどで広く使用されます。
ウルツァイト(ウルツ鉱) 誕生日石
ウルツァイト(ウルツ鉱)は「366日宝石図鑑」で11/25の誕生日石に選ばれました。
ウルツァイトの名前の由来となったフランスの化学者シャルル・アドルフ・ウルツ氏は
1817年11月26日生まれです。
ウルツァイト(ウルツ鉱)の主な産地
ウルツァイト(ウルツ鉱)の主な産地は
・チェコ🇨🇿
・ドイツ🇩🇪
・イギリス🇬🇧
・アメリカ🇺🇸
です。
ウルツァイト(ウルツ鉱)の発見地 ボリビアのオルロ県セルカド郡の位置と風景
(写真はWikiからお借りしました)
・位置

・セルカド郡オルロの風景

















