「鉱物はどのように分類するか」化学組織から分類する方法と種類

鉱物は何種類くらいあるでしょうか。

鉱物の数え方にもよりますが、国際鉱物学連合が認める鉱物の数は2012年には4600種を超えています。

鉱物とは

地質学的作用により形成される、天然に産する一定の化学組織を有した無機結晶物質のことです。

(真珠や珊瑚のような有機質宝石は含まれません)

植物の場合、シダ植物、コケ植物のように分類されますが、鉱物はどのように分類されるでしょうか。

鉱物は化学組織に基づいて分類するのが一般的です。

化学組織による分類法とは

化学組織による分類方法は19世紀に化学者と鉱物学者が協力して編み出したものです。

鉱物を化学的に分析するまで

鉱物は色、形、割れ方、硬さ、比重など五感にたよる形態で分類されてきました。

はる
「赤くてキラキラした石ならルビー」「緑色ならエメラルド」などと称されていました。

16世紀から盛んになった元素の発見により鉱物を化学的に分析するようになりました。

そうしたことにより、別の石だと思われていた物が同じ鉱物だとわかったり、同じ石だと思われていた物が別の鉱物だとわかったり、鉱物から新しい元素の発見があるなど、化学と鉱物学は相互に発達しました。

はる
ルビーとサファイアが同じ鉱物だとわかったり
ペリドットとエメラルドが別の鉱物だとわかったりしました。

化学組織による分類方法

単独の元素から成る鉱物(元素鉱物)以外は、含まれる負イオンの種類によって行われ、共通性があるかどうかで分類されます。

負イオンとは

負の電荷を持つイオンのことです。

化学組織による主な分類

化学組織による分類は細分すると70種類以上のグループになりますが、ここでは代表的な9個のグループを紹介します。

順番はありません。

元素鉱物

単独の元素、もしくは貴金属(金、銀、白金)間の合金から成る鉱物。

自然金

・自然金 Au

・自然銀 Ag

自然銅 Cu

自然硫黄(サルファー) S

・ダイヤモンド C

など

はる
自然金と聞くと純金かな?と思ってしまいますが、多くの銀が含まれている天然の合金です。

硫化鉱物

硫黄と金属元素が結合して構成される鉱物。

資源鉱物(銀、鉛、モリブデン)の大部分が硫化鉱物です。

スファレライト

パイライト FeS2

チャルコパイライト CuFeS2

・方鉛鉱 PbS

スファレライト (Zn,Fe)S

など

酸化鉱物

酸素と金属元素が結合している鉱物。

硬度が高く透明感のあるものが多い。

スピネル

・クォーツ(アメジストローズクォーツなど) SiO2

オパール SiO2・nH2O

スピネル MgAl2O4

コランダム(ルビー・サファイア) Al2O3

など

ハロゲン化鉱物

金属元素とハロゲン元素(フッ素、塩素、ヨウ素など)が結合している鉱物。

透明でガラス光沢があるものが多い。

フローライト

・岩塩 NaCl

フローライト CaF2

など

炭酸塩鉱物

炭酸塩からなる鉱物。

塩酸に侵される(発泡して炭酸ガスを出す)

ロードクロサイト

カルサイト(方解石) CaCO3

アラゴナイト CaCO3

ロードクロサイト MnCO3

マラカイト Cu2(CO3)(OH)2

など

ホウ酸塩鉱物

ホウ酸塩からなる鉱物。

乾燥期地帯で採れるため日本には存在しない。

ウレキサイト

ウレキサイト NaCaB5O6(OH)6・5H2O

エレメエファイト Al6(F,OH)3(BO3)5

など

リン酸塩鉱物

リン酸塩からなる鉱物。

種類が多い。

アパタイト

アパタイト Ca10(PO4)6(OH)2

トルコ石 CuAl₆(PO₄)₄(OH)₈·4H₂O 

など

硫酸塩鉱物

硫酸塩からなる鉱物。

水に溶けやすい鉱物が多い。

セレスティン

セレスティン SrSO4

・石膏 CaSO4

など

珪酸塩鉱物

珪酸塩からなる鉱物。

鉱物の中で最も多い

モルガナイト

ペリドット (Mg、Fe)2SiO4

・ベリル(エメラルドアクアマリンモルガナイトなど) Be₃Al₂(SiO₃)₆

・リシア輝石(クンツァイトヒデナイトなど) LiAlSi2O6

その他、クロム酸塩鉱物、タングステン酸塩鉱物、バナジン酸塩鉱物、砒酸塩鉱物などがあります。

終わりに

「化学組織で分類する」と聞くと難しく聞こえるかもしれませんが、宝石の輝きや採れる場所などに共通点があり、宝石を理解する上で役に立つことがありそうですね。

鉱物は地殻中にあります

どんどん新しい鉱物が発見されていますが、地球の地殻に含まれる元素は、

酸素(47%)、珪素(29%)、アルミニウム(8%)、鉄(6%)、カルシウム(4%)、ナトリウム(2%)、カリウム(2%)、マグネシウム(2%)、チタン(0.4%)、、、、

とそれ程多くない元素で構成されていますので新しい宝石が発見されても、どれかに分類されそうですね。

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