

テクタイトは
「巨大な隕石が地表に激突した際、その凄まじい熱と圧力によって地表の岩石や砂が瞬時に溶解し、空高く舞い上がり上空で急激に冷やされ、ガラス質の粒となって再び地上に降り注いだもの」
だという説が有力の天然ガラスです。

テクタイトについて

テクタイトは地球上の限られた地域に散在して分布し、形態の多くが回転対称性を示すことから、溶融状態で飛翔・回転しながら冷却したことが示唆されています。

日本が誇る黒曜石(オブシディアン)も天然のガラスですが火山由来のものと考えられており、テクタイトではありません。
テクタイトと火山由来の天然ガラスの違い
テクタイトと黒曜石はどちらも天然のガラスです。
しかし、でき方が違うのです。
テクタイトは巨大隕石の衝突によって地表の岩石や土壌が溶解、蒸発して急冷・固化したものですが、
黒曜石は地下深くのマグマが噴出し地表近くで急速に冷却・固化して形成されます。
日本は火山活動が活発な土地なので黒曜石は量産されています。
テクタイトと黒曜石の違いを表にまとめました。
主要要素の比較表
| 項目 | 黒曜石(Obsidian) | テクタイト(Tektite) |
| 起源 | 火山活動(マグマの急冷) | 巨大隕石の地表衝突(地表岩石の溶融飛散) |
| 水分含有量 | やや高い(0.1%〜1%) | 極めて低い(0.005% 以下) |
| 主な形状 | 不規則な岩塊・破片 | 水滴型、ダンベル型、ボタン型、球状など |
| 特殊包有物 | 微結晶(晶子)、流紋構造 | ルシャトリエライト(超高温溶融の痕跡) |
| 分布 | 火山地帯・溶岩流周辺 | 隕石クレーター周辺の広大な飛散地域 |
| 代表例・通称 | 隠岐・十勝・和田峠の黒曜石など | モルダバイト(緑色)、リビアンガラス(黄色) |
テクタイトの名前の由来
テクタイトはギリシャ語で「溶けた」を意味する「Tektos」に因んで「tektite」と命名されました。
和名はそのまま「テクタイト」と呼ばれています。
テクタイトの種類
テクタイトは巨大隕石が落下した地域で発見されています。
発見された地域の名前が付けられることが一般的です。

写真の左側は南西アジアで発見されたインドシナイト
中央の小さなテクタイトはオーストラリアで発見されたオーストラライト
右側はルソン島で発見されたリザライトです。
そのほかに
アメリカのテキサス州のベディアスを中心に発見されたベディアサイト
アメリカのジョージア州で発見されたジョージアイト
モルダウの近くで発見されたモルダバイト
リビア砂漠で発見されるリビアングラス
もテクタイトの仲間です。

テクタイトの成分
テクタイトはガラス質ですので二酸化珪素です。
💎参考記事
「鉱物はどのように分類するか」化学組織から分類する方法と種類
化学組織は
SiO2
と表されます。
参考
Si:珪素 O:酸素
地域によって、アルミニウム、鉄、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、チタン、銅、イリジウムなどを含みます。
テクタイトの結晶系
テクタイトは非晶質(アモルファス)です。
非晶質(アモルファス)とは固体の分子や原子などの配列に規則性が認められないことです。
テクタイトの硬度
モース硬度 5〜6
💎参考記事
テクタイトの劈開性
劈開はありません
💎参考記事
鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?

テクタイトの靭性
テクタイトはガラスなので衝撃に弱いです。
テクタイトの色
テクタイトは黒いものが多いですが、茶色、深い緑色、リビアングラスは薄い黄色です。

テクタイトの光沢
ガラス光沢
💎参考記事
テクタイトの石言葉
テクタイトの石言葉は
・直感力
・調和
・宇宙意識
・現状打破
です。

テクタイト誕生日石
テクタイトは「366日宝石図鑑」で1/13の誕生日石に選ばれました。
テクタイトの主な産地
テクタイトの主な産地は
・アメリカ🇺🇸
・インドネシア🇮🇩
・フィリピン🇵🇭
・オーストラリア🇦🇺
・エジプト🇪🇬
などです。
隕石の衝撃によってできたクレーターの一つ メテオクレーター
アメリカのアリゾナ州には直径1.186キロメートル、深さ170メートルのクレーターが残されています。
月・惑星研究所、アメリカ自然史博物館、その他の科学機関は、これを「地球上で最も保存状態の良い隕石クレーター」と宣言し、国立自然記念物に指定しました。
















