【リン酸塩鉱物】の化学的な特徴・用途・主な宝石の紹介
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リン酸塩鉱物たち トルコ石、アパタイト、フォスフォフィライト、カコクセナイト

リン酸塩鉱物はリン酸塩(PO₄³⁻)を主成分とする200種以上の鉱物群からなる鉱物です。

「宝石の国」で有名になったフォスフォフィライトもリン酸塩鉱物。

トルコ石のような宝石質のものからモナザイトのようなレアアースの資源となるようなものまであります。

この記事ではリン酸塩鉱物の特徴や用途、主なリン酸塩鉱物(宝石)の紹介をしたいと思います。

リン酸塩鉱物の特徴

モナザイト

リン酸塩鉱物の基本骨格

リン酸塩鉱物とは、リン原子を中心に4個の酸素原子で構成されるリン酸イオンPO₄³⁻を主要化学成分として持つ鉱物群を指します。

リン酸塩鉱物は構造の中にヒ素塩やバナジン酸塩が置換していることがあります。

また、フッ化物イオン、水酸化物イオンが含まれることもあります。

リン酸塩鉱物の宝石の特徴

リン酸塩鉱物は、他の鉱物が風化や熱水作用を受けて変化した「二次鉱物」として形成されることが多いです。

ただしアパタイトは火成岩の副成分鉱物です。

トルコ石やビビアナイトのように非常に鮮やかで美しい色合いの鉱物が多いのも特徴です。

リン酸塩鉱物の用途

農業の基盤として

アパタイトグループを高濃度で含む「リン鉱石」は、植物の成長に不可欠なリンを抽出する主要な資源です。

採掘されたリン酸塩の大部分は、肥料や飼料添加物として農業分野で利用されています。

幅広い工業用途として

農業以外にも、水処理、金属の製錬・冶金、食品保存、セラミックス、化粧品などに用いられます。

また、鉄鋼材料の錆や腐食を防ぐための化成処理(表面処理)にも広く活用されています。

主なリン酸塩鉱物

リン酸塩鉱物は200種以上あり、このブログでも30種ほど紹介しております。

ここでは、宝石として皆様がお求めになる可能性がありそうな物を私の主観で11個だけご紹介させていただきます。

リン酸塩鉱物の鉱物は日本でも多少は採れますが、基本的には宝石質のものは少なく、世界的にもレアストーンが多い状況です。

それは、リンの鉱床が中国、メキシコ、コンゴなど、一部の場所に偏っているからです。

ターコイズ(トルコ石)

リン酸塩鉱物といえばトルコ石が最も有名でしょう。

化学組織はCu2+Al6[(OH)2|PO4]4・4H2O

発色原因は酸化銅で、トルコではなく、イランが主要な産地です。

フォスフォフィライト(燐葉石)

「宝石の国」でお馴染みフォスフォフィライトはとても脆くて傷つきやすい鉱物です。

淡いミントブルーの色合いも儚さを強調していますね。

化学組織はZn2Fe2+(PO4)2・4H2O

有名になった上に、フォスフォフィライトが採れる鉱山の多くが閉山しているので価格が上昇しています。

フォスフォシデライト(斜燐鉄鉱)

フォスフォシデライトはパワーストーンで人気、薄い紫色の鉱物です。

歌姫たちにも愛用者が多いことで知られています。

化学組織はFePO4・2H2O

アパタイト(燐灰石)

多くの色があるアパタイト。

パライバトルマリンに似ているネオンブルーが特に人気でしょうか。

パライバトルマリンと比べて、かなりお手頃なのでご興味がある方は要チェックです!

化学組織はCa5(PO4)3(F,OH,Cl)2

アンブリゴナイト(アンブリゴ石)

宝石質のアンブリゴナイトはかなりレアですが、リチウムやリンの資源鉱物として、広く工業用に利用されています。

うつ病の治療薬として、医療用にも大切な資源です。

化学組織は(Li,Na)AlPO4F

モンテブラサイト(モンテブラ石)

Image illustrative de l’article Montebrasite
この写真はWikiからお借りしました

アンブリゴナイトによく似ていますが、アンブリゴナイトはフッ素タイプなのに対し、モンテブラサイト水酸基タイプです。

かなりのレアストーンですが、輝きが上品で美しいと言われています。

化学組織は(Li,Na)AlPO4OH

エオスフォライト(曙光石)

エオスフォライトは曙を思わせる、サーモンピンク色の鉱物です。

ローズクォーツと共生すると聞くと、イメージしやすいのではないでしょうか。

化学組織はMnAl(PO4)(OH)2·H2O

トリプライト(トリプル石)

トリプライトは3つの劈開がある鉱物です。

そのため、「3つの道が拓ける」と言われ、パワーストーンとしても人気があるようです。

化学組織は(Mn2+,Fe2+,Mg)2(PO4)(F,OH)

ヘルデライト(ヘルデル石)

淡い黄色やミントグリーンの優しい雰囲気の鉱物です。

ヘルデライトは他のリン酸塩鉱物と比べて量産されています。

化学組織はCaBePO4(F,OH)

ヴェイリネナイト

ヴェイリネナイトは蛍光のピンク色の鉱物で、鉱物展などに行ってもかなり目立つ存在です。

ネオンカラーのピンクの鉱物は少ないので、今後さらに高騰しそうな予感がします。

化学組織はMnBePO4(OH,F)

ブラジリアナイト(ブラジル石)

ブラジリアナイトは20世紀に発見された三大宝石の一つです。

薄いレモン色の、透明度が高い宝石でクリソベリルに似ているので、お求めになる時には鑑別書がついている物にしましょう。

化学組織はNaAl3(PO4)2(OH)4

リン酸塩鉱物の宝石は発色が美しく魅力的な宝石がいっぱいありますね!

クォーツなどの珪酸塩鉱物と違って、レアなのも「他人と被りにくい」魅力ではないでしょうか。



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