【ガレナ】(方鉛鉱)鉱石ラジオの検波器に使われた毒性の鉱物

ガレナ(方鉛鉱)はチャルコパイライト(黄銅鉱)カルコサイト(輝銅鉱)ボーナイト(斑銅鉱)とともに鉛の重要な鉱石鉱物です。

ガレナ(方鉛鉱)について

ガレナ(方鉛鉱)といえばラジオを思い出す人も多いと思います。

鉱石ラジオを作ったことのある方なら検波に方鉛鉱を使ったかもしれません

鉱石ラジオは、真空管等の増幅回路を一切持たず、検波にパイライト(黄鉄鉱)やガレナ(方鉛鉱)などの鉱石と金属との接触による整流作用(鉱石検波器)を利用したラジオ受信機

電源を利用しない無電源ラジオ(アンパワードラジオ、Unpowered Radio)の一種です。

鉱石ラジオの原理

鉱石ラジオは形式が最も簡易で、ラジオ放送開始初期に最も使用されていた形式の受信機ですがパワーが低く、複数人で聴取できるラジオに応用することは困難でした。

そのため高級ラジオには真空管が使用されています。

鉱石ラジオは音が鳴るだけで感動しましたね。

原理が解明される前に鉱石ラジオの産業的な価値が失われてしまったこともあり

鉱石検波の原理は解明できておらず「なぜ鉱石によってこのような現象がおきるのかが解明されていない」といわれています。

ガレナ(方鉛鉱)の名前の由来

ガレナ「Galena」は、ラテン語の「鉛の鉱石」の意味です。

和名は主成分である「鉛(なまり)」と、「方(四角い・立方体の)形状」を組み合わせて

方鉛鉱」です。

ガレナ(方鉛鉱)の成分

ガレナ(方鉛鉱)は成分の90%近くが鉛の硫化鉱物です。


💎参考記事 

「鉱物はどのように分類するか」化学組織から分類する方法と種類

化学組織は

PbS

と表されます。

参考

Pb:鉛

S:硫黄

ガレナは酸化するとアングレサイト(硫酸鉛鉱・PbSO4)になります。

ガレナ(方鉛鉱)の結晶系

結晶系は等軸晶系(立方)に属します。

ガレナ(方鉛鉱)の硬度

モース硬度 2.5

💎参考記事 

石の硬度を表す「モース硬度」

ガレナ(方鉛鉱)の劈開性

劈開は3方向に完全です。

💎参考記事

鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?

ガレナ(方鉛鉱)の色

ガレナ(方鉛鉱)の新鮮なものは光沢がよく、銀白色に見えますが、

すぐに表面が酸化してくすんだ鉛特有の灰色になります。

ガレナ(方鉛鉱)の光沢

金属光沢

💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」 

ガレナ(方鉛鉱)の毒性

ガレナ(方鉛鉱)は日本でも古くから鉛の鉱石鉱物として使われたり、ラジオに使われるなど、身近な鉱物でした。

しかし鉛は神経毒として知られており、特に子供の脳の発達に致命的な影響を与えることが明らかになっています。

古代ローマの水道管に鉛が使われていたことが、ローマ帝国衰退の一因とする説も存在するほど、歴史的にも鉛の毒性は深刻な問題でした。

この写真がWikiからお借りしました

鉛は神経系に深刻な影響を与えることで知られており、長期間にわたって鉛にさらされると脳や体に深刻な損傷をもたらすことがあります。

特に子供への影響は深刻で、鉛濃度が高い子供は注意力の低さが見られ、学習障害や行動障害のリスクが高まります。

また鉛中毒による生殖毒性も古くから知られており、男性では生殖能力の低下女性では受胎能力の低下や流産率の上昇などが報告されています。

鉱石ラジオなどを作ったら、よく手を洗いましょう。

ガレナ(方鉛鉱)の石言葉

ガレナ(方鉛鉱)の石言葉は今のところ無いようです。

ガレナ(方鉛鉱) 誕生日石

ガレナ(方鉛鉱)は「366日宝石図鑑」で7/12の誕生日石に選ばれました。

7/12ラジオ放送の日です。

ガレナ(方鉛鉱)の主な産地

ガレナ(方鉛鉱)の主な産地は

・アメリカ🇺🇸

・オーストラリア🇦🇺

・ボリビア🇧🇴

・日本🇯🇵

です。

日本では

かつてガレナ(方鉛鉱)を産出していた鉱山は非常に多く、

神岡鉱山豊羽鉱山花岡鉱山小坂鉱山などの亜鉛鉱山で主要鉱石として採掘されていましたが

日本国内で鉛を採掘する鉱山は全て閉山してしまいました。

オーストラリアの風景


グランピアンズ国立公園

・ブルーマウンテン

・コアラ




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コメント一覧
  1. 鉛は成長を妨げるなど毒性が分かっていても、医療用エプロンなど必要不可欠な製品もあるので、産出されているのですね。
    なるべく、鉛フリーの代替品になってほしいですね。
    オーストラリアはどこを撮ってもうっとりですね。

    • ありがとうございます。
      鉛に関しては大昔から人類の発展に欠かせない金属でした。
      でもその危険性が理解されてきたのはまだこの100年くらいのようですね。
      鉛筆もファンデーションも代替品ができたので、今後もっと安全に考慮した製品ができるのではないかな。
      私が小さかった頃は、鉱物ラジオを作った後、よく手を洗いましょう!
      などと言われていなかったと思います。
      今はちゃんと教育されていると思います。

  2. 方鉛鉱鉱石受信機の存在を初めて知り得ます
    イラストを拝します限りコンセントはありませんように思えます…
    そのようであればイラストの方鉛鉱の塊はすべての機器へ電子を通すお役目の様に思えます
    劈開は3方向に完全。正に構造自体は単純ゆえ電流も通りやすいのでしょうか…
    神岡鉱山と云われますとスーパーカミオカンデニュートリノ観測装置にて有名な土地柄ですね
    こちらは宇宙の粒子ゆえに鉱山とは関わるものはありませんね。

    • ありがとうございます
      はい、コンセントはありません(笑)
      友人の家で作ったことがあるのですが、電流の不思議さの解明は全くわかりませんでした。
      鉛の原料ということは元はウランですので似たような元素が渦巻いていたのではないかと思われます。

  3. 鉱石ラジオ、私は作った事なかったけど、旦那が小学生の頃父親と作ったらしいです。(言葉の響きも昭和レトロですねー)ガレナ(方鉛鉱)は、かって日本の多くの鉱山で産出されてたんですね。古代ローマの水道管の材料とは知りませんでした。神経系に深刻な影響を与えるとは怖いですね…そう言えば、神岡鉱山はイタイイタイ病発生の地に近かったのでは?うろ覚えですが。

    • ありがとうございます。
      鉱石ラジオを作った昭和の時代、まだ危険な鉱物があることを注意喚起されていなかったように思います。
      石を触った手でお菓子などを食べてました(笑)
      鉛は昔から加工しやすかったので古代ローマでも使われ、それで体調を崩したり流産してしまったりする人が多かったんですね。
      鉱山で働く人は元より、排水やその中で生きる魚についてまで被害が及ぶことを認識できてきたのは最近になってからですね。
      まだまだ解明されてないことが多そうですね!

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