『ネプチュナイト』(海王石) 海の神「ネプチューン」の名前を持つ宝石
ネプチュナイト

ネプチュナイトはローマの海の神「ネプチューン」にちなんで名付けられたといわれる、濃い赤から黒色の宝石です。

漫画「宝石の国」に登場する宝石の一つです。

ネプチュナイトについて

ネプチュナイト

ネプチュナイトの名前の由来と和名

ネプチュナイトはスェーデンの鉱物学者グスターヴ・フリンク(1849-1932) によって1893年にグリーンランドで発見されました。

スカンジナビアの海の神エーギルにちなんで命名されたエギリンという鉱物に似ていることから、

ローマ神話の海の神ネプチューンにちなんでネプチュナイトと命名されました。

(参考 エギリン)

和名は「海王石」です。

ネプチュナイトの成分

ネプチュナイトはナトリウム、カリウム、リチウム、鉄、マンガン、チタンケイ酸塩で構成された珪酸塩鉱物です。

💎参考記事

「鉱物はどのように分類するか」化学組織から分類する方法と種類

化学式は

Na2KLiFe2+2Ti2Si8O24

と表されます。

マンガンが多いと赤が強くなり「マンガンネプチュナイト」と呼ばれます。

マンガンネプチュナイト

ネプチュナイトの硬度

モース硬度 5〜6


💎参考記事 

石の硬度を表す「モース硬度」

ネプチュナイトの劈開

2方向に完全(脆い)

剥がれやすくカットが難しい石なので鉱物標本で見かけることが多い石です。


💎参考記事

鉱物の割れ方「劈開」

ネプチュナイトの光沢

ガラス光沢

💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」

ネプチュナイトが発見される場所

ネプチュナイトはベニトアイトと一緒に産出されることが多い鉱物です。

ベニトアイトはアメリカカリフォルニア州のサンベニトでしか採れないレアストーンです。

ネプチュナイトはベニトアイトと共に白いナトロライトの上に結晶が乗った形で発掘されることが多いです。

しかし、ベニトアイト(とても高価で人気の石)の産出が途絶えたのでネプチュナイトも入手困難な石になっています。

はる
漫画「宝石の国」ではベニトアイトと相方になっています。

ネプチュナイトの石言葉

・信用

・絆

ネプチュナイト 誕生日石

現在の誕生日石には選ばれていません。

💎参考記事

12ヶ月の誕生石と366日の誕生日石

ネプチュナイトの主な産地

・アメリカ

ネプチュナイトの最も重要な産地は、カリフォルニア州サンベニート川近くのディアブロ山脈です。

コレクターの標本はほぼすべてこの地域で採掘されています。

その他

・カナダ

・グリーンランド

でも産出されます。






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コメント一覧
  1. この度のネプチュナイトはとても複雑な鉱石ですね
    化学式にも表すように様々な成分の集合体により剥がれやすいことも理解適います
    一つ疑問を…化学式に於いて各元素記号の前に2、8、24などの数字は何を表すのでしょうか…
    2とは記憶に留めます処、二価陽イオンと云う意味のよに…。

    • ありがとうございます♪
      ネプチュナイトは見た目だけだと深い赤のアルマンディンガーネットのようですね。
      でも劈開が完全だし傷もつきやすいから宝石としての魅力が少し低いかもしれません。
      化学式の前の数字は係数と呼ばれ分子の数を表すそうです。
      後ろのは元素の数です。
      Siは8個、Oは24個です。

  2. こちらの石の語源となっている「ネプチューン・海王星」は、占星術的には「つかみどころが無い」魚座の支配星だったりしますね。
    組成式も複雑で、出来上がって来ている石もとても多様な感じがあります。
    大変神秘的で・・かなり心惹かれる石です(^o^)

    • ありがとうございます♪
      ネプチューンはうおざの支配星ですが、「つかみどころが無い」って(笑)
      化学式も複雑ですが、なんといってもベニトアイトと一緒に産出されるというのが神秘性を増していると思います。
      鉱物標本でいいので欲しいです!

  3. ネプチュナイトの真ん中の写真は、キラッとしていてこれなら宝石らしく感じます。
    一緒に産出されるベニトアイトは、屈折率、分散率、多色性が大きいですが、ネプチュナイトはどうかしら?
    ディアブロ鉱山は閉山してしまいましたが、今も近くの山脈で採掘されているのですね。

    • ありがとうございます♪
      真ん中というのはマンガンネプチュナイトのことでしょうか。
      カットされたものより鉱物標本のほうに魅力を感じる石ですね♪
      ネプチュナイトはベニトアイトのような輝きはないようです。
      黒が強くて光の屈折や分散もあまり望めません。
      その分インクルージョンが多くても気にならないのが魅力です。
      ユタ州でまだ多少は取れるようですが発見地のグリーンランドではまだ少し取れるようですね!

  4. マンガンが強いマンガンネプチュナイトの赤色は、アルマディンガーネットに似た深い赤。素敵です❤️
    "相方"のベニトアイトは高価で貴重な石。共に取れる事が多いネプチュナイトも入手困難な石になっているんですね。ネプチューンからネーミングされたネプチュナイトは、海王石もそうだけど、覚えやすい名前でホッとします!

    • ありがとうございます♪
      アルマンディンガーネットのような深い赤でとても魅力的ですよね!
      白いナトロライトとのコントラストがとても綺麗。
      青いベニトアイトと一緒にとれるのも神秘的な光景でしょうね。
      宝石の国の主人公の名前はフォスフォフィライトのように難しい名前の石でなくてありがたいです。(笑)

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