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(14)『日本神話タロット』太陽「太陽神アマテラス」
(13)までのあらすじ
「イザナミ」に先立たれた「イザナギ」は「黄泉の国」に「イザナミ」を迎えに行きましたが、連れ戻すことに失敗しました。
「黄泉比良坂」で「イザナミ」と決別した「イザナギ」は禊を行います。
禊をしている時にたくさんの神が生まれました。
左目を洗っている時に生まれたのが「アマテラス」です。
写真は「イザナギ」が禊をしたと言われる現在の阿波岐原森林公園(宮崎県)です。
『日本神話タロット 極参』太陽「アマテラス」
「太陽」のカードの意味
・正位置
生命、誕生、祝福、成功、獲得、約束された将来
・逆位置
不調、落胆、敗北、失敗
『日本神話タロット 極参』太陽「太陽神、アマテラス」の解説文(写し)
イザナギの禊で生まれた三貴子の一人。
最高神で太陽神。
生命力に溢れ、その力は全てのものに力を与えます。
アマテラスがスサノオの横行により岩戸隠れをした時は、世界中のものが力を失い混沌としましたが、オモイカネ達により再び天空(高天原)に戻ります。
人々を導く赤い衣を身に纏い、全てのものを照らし見守ります。
天空を一周するごとに、新たな1日が生まれるため、人々はそれを祝福し祝います。
参考記事
「三貴子」の世界統治
「イザナギ」は「三貴子」を生むと、
「私は多くの神々を生み続けたが最後に尊い三柱を得た」
と言って喜び
・「アマテラス」に首飾りを与え「高天原を治めよ」
・「ツクヨミ」には「夜の食国(オスクニ)を治めよ」
・「スサノオ」には「海原を治めよ」
と命じます。
こうして「三貴子」による世界の統治が始まります。
ところが「スサノオ」だけは命じられた国を治めず、大人になってからも泣きわめいていました。
その鳴き声で地上には禍が満ちていました。
「イザナギ」が
「なぜそんなに泣いているのか」
とたずねると
「スサノオ」は
「母がいるところに行きたい」
と答えました。
これを聞いて「イザナギ」は激怒し、「スサノオ」を地上世界(海原国)から追い出すことにしました。
(その後の「スサノオの乱暴」や「天岩戸神話」は後日別の記事にします)
「アマテラス」とは
「古事記」でのアマテラス
「古事記」での漢字表記
「古事記」では「天照大御神」と表記されます。
高天原を照らす最高神という意味ですね。
・「イザナギ」が左目を洗った時に誕生することから、「日」神的性格を持つと言われ「太陽神」とされています。
(左目の「ヒ」が「日」と読みが共通ということです)
・父「イザナギ」に高天原を任され、「最高神」となりました。
・「古事記」には機織りをしていたという記述があるので「幡織神」にもなっています。
・諸説ありますが「皇室の祖神」ということにされることが多いです。
「アマテラス」の有名なエピソード
・弟「スサノオ」と「ウケヒ」によって子を産みます。
・「スサノオ」の乱暴を怒り、岩戸に隠れ世界が闇に覆われてしまいました。
・「オオクニヌシ」が葦原中国を平定すると、国を譲るように命令します。
(後日別記事にします)
神としての「アマテラス」
「アマテラス」を祀る神社は神明神社といい全国にありますが、総本社は「(伊勢)神宮」です。
神宮は三種の神器の一つ「八咫の鏡(ヤタノカガミ)」を御神体としています。
「八咫の鏡(ヤタノカガミ)」とは
「アマテラス」が岩戸に隠れた時に「アメノウズメ」が踊り、神々が大笑いすることを不審に思った「アマテラス」が岩戸を細めに開けた時に神々がこの鏡を使って「アマテラス」自身を映して興味を持たせたというものです。
後に「アマテラス」の孫「ニニギ」が天孫降臨する際、「アマテラス」から「ニニギ」に授けられ
「この鏡をアマテラス自身と思って祀りなさい」
と言ったと伝えられています。
はるさん的補足
「アマテラス」は皇室の祖神とされることが多いのですが、元々は天皇家が日本を統一して行く過程で取り込んだローカルな太陽神がルーツで、祖神ではなかったというのが学会では主流のようです。
天皇家の祖神は「タカミムスビ」であり、天武天皇の時期に「天孫降臨神話」を作り「アマテラス」(モデルは持統天皇)を誕生させたのではないかと言われています。
「アマテラス」が作られた祖神であることはほぼ確実で(歴代の天皇で持統天皇以後)最初に伊勢神宮を参宮したのは明治天皇です。
「アマテラス」は明治以降に強調された管製イデオロギーの象徴とも言えるでしょう。
古事記の他の記事
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上巻(天地開闢から海幸彦山幸彦)
中巻(神武天皇から応神天皇)
下巻(仁徳天皇から推古天皇)
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