【シデライト】(菱鉄鉱)古代から鉄鉱石として活用されてきた鉱物
Sidérite taillée
Sidérite taillée この写真はWikiからお借りしました

シデライト(菱鉄鉱)は炭酸鉄を主成分とする鉱物です。

鉄の鉱石鉱物で「鉄」という意味の名前です。

炭酸鉄(II)は

鉄の炭酸塩で化学式FeCO3で表されます。

シデライト(菱鉄鉱)について

シデライト(菱鉄鉱)は菱面体結晶や球状集合などの形態で産出されます。

ロードクロサイト(菱マンガン鉱)、マグネサイト(菱苦土石)と連続して固溶体を形成します。

ドイツのハルツ山脈で産出したシデライト この写真はWikiからお借りしました

シデライト(菱鉄鉱)の名前の由来

シデライト(菱鉄鉱)は古代からヨーロッパで鉄の鉱石として使われていました。

鉱物として最初の記載されたのは1845年

オーストリアの鉱物学者 ウィルヘルム・カール・フォン・ハイディンガーがギリシャ語で「鉄」を意味する “sideros(シデロス)” に由来して「Siderite(シデライト)」と命名・記載しました。  

和名は鉱物の形状から「菱」をつけて「菱鉄鉱」です。

シデライト(菱鉄鉱)の成分

シデライト(菱鉄鉱)は成分の半分が鉄の炭酸塩鉱物です。


💎参考記事 

「鉱物はどのように分類するか」化学組織から分類する方法と種類

化学組織は

FeCO3

と表されます。

参考

Fe:鉄 CO:炭酸塩

シデライト(菱鉄鉱)の結晶系

結晶系は六方晶系または三方晶系です

石英を伴うシデライト この写真はWikiからお借りしました

シデライト(菱鉄鉱)の硬度

モース硬度 3.5〜4.5

💎参考記事 

石の硬度を表す「モース硬度」

シデライト(菱鉄鉱)の劈開性

劈開は一方向に完全です

💎参考記事

鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?

シデライト(菱鉄鉱)の色

シデライト(菱鉄鉱)には褐色、黄褐色、グレー、グリーンイエロー、グリーニッシュグレーなどがあります。

イギリスのコーンウォール産 ばら状のシデライト この写真はWikiからお借りしました

シデライト(菱鉄鉱)の光沢

ガラス光沢、絹糸光沢、真珠光沢、鈍い

💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」 

シデライト(菱鉄鉱)の石言葉

シデライト(菱鉄鉱)の石言葉は

・強固な意思

・ポジティブな変化

・ブレない信念

・生命力とグラウンディング

です。

シデライト(菱鉄鉱)は火星にも

2020年代には、NASAの火星探査車「キュリオシティ(Curiosity)」によって

火星のゲール・クリエーター内でもシデライトが確認され、

古代火星の環境解明に向けた大きな発見として話題となりました。

「キュリオシティ(Curiosity)」 この写真はWikiからお借りしました

シデライト(菱鉄鉱)の他の主な鉄鉱石

鉄鉱石とは金属元素である鉄を高い割合で含み、経済的に採掘・製錬することが可能な鉱石のことです。

古代の鉄器生産から近代の産業革命、さらに現代の自動車・建設・機械工業に至るまで、鉄の供給源として人類の文明と産業の発展を支えてきました。

現在、製鉄に活用される鉱物は、鉄含有率順に書くと

1位 マグネタイト(磁鉄鉱)

2位 ヘマタイト(赤鉄鉱)

3位 リモナイト(褐鉄鉱)

4位 シデライト(菱鉄鉱)

の順になります。

シデライトは現在は4位ですがヨーロッパで多く採れたため、古代から中世にかけては主要な鉄鉱石として活用されていました。

パイライト(黄鉄鉱)やピロータイト(磁硫鉄鉱)のように、硫黄を含む鉱物は原則として製鉄には向きません。

硫黄は鋼を脆くする性質があるからです。

シデライト(菱鉄鉱) 誕生日石

シデライト(菱鉄鉱)は「366日宝石図鑑」で12/1の誕生日石に選ばれました。

12/1は日本鉄鋼連盟により「鉄の記念日」に制定されました。

黄銅鉱などと共生するシデライト この写真はWikiからお借りしました

シデライト(菱鉄鉱)の主な産地

シデライト(菱鉄鉱)の主な産地は

・オーストリア🇦🇹

・ドイツ🇩🇪

・カナダ🇨🇦

・ブラジル🇧🇷

・ナミビア🇳🇦

・ペルー🇵🇪

です。

シデライト(菱鉄鉱)の最大の産地 オーストリアのシュタイアーマルク州エルツブルグ鉱山の様子

エルツブルグ鉱山は世界最大規模のシデライト(菱鉄鉱)鉱床として知られています。

古代ローマ時代から採掘が続いており、山全体を段々畑状に切り開いた大型露天掘りの景観でも有名です。

写真はいずれもWikiからお借りしました。

・北側の風景と街並み



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