『フィリップサイト』(灰十字沸石)レアアースなどを吸収して濃集!
写真はwikiよりお借りしました

フィリップサイトはゼオライト(沸石)グループの一種です。

ゼオライトとは規則的なチャンネル(管状細孔)とキャビティ(空洞)を有する剛直な陰イオン性の骨格からなるアルカリまたはアルカリ土類金属を含む含水アルミノケイ酸塩です。

ゼオライトは一般的に

(M,M1/2)m(AlmSinO2(m+n))・xH2O, (n≧m)
M: Li+, Na+, K+, etc 、 M: Ca2+, Mg2+, Ba2+, etc

という組織で表されます。

ゼオライトは骨格構造に由来する細孔による分子ふるい効果に加え、固体酸性、イオン交換能、触媒能、吸着能などの特性をもっており、

これらの物性が学問的な研究の対象となるのと同時に、

その機能を活かして工業触媒、吸着剤、ビルダー(洗剤助剤)、乾燥剤、イオン交換剤、さらには排水処理、肥料、および、飼料添加物など実に幅広く利用されています。

また、近年では自動車や発電所・工場から排出されるガスの除去剤としても利用が広がっています。

フィリップサイトについて

フィリップサイトは海底の赤色粘土層や玄武岩の空洞、火山灰中で生成し、顕微鏡下では十字形や球状の集合体として観察される鉱物です。

フィリップサイトの名前の由来と和名

フィリップサイトはロンドン地質学協会の創始者であり、著名な鉱物学者であるウィリアム・フィリップス(William Phillips)にちなんで命名されました。

和名は成分にカルシウム(灰)が含まれることから「灰十字石」です。

フィリップサイトの成分

フィリップサイトはカリウム、カルシウム、ナトリウムを含むアルミノ珪酸塩鉱物です。

化学組織は一般的に

KCa[Al3Si5O16]・6H2O

と表わされます。

微量元素としてチタン、ラジウム、ストロンチウム、希土類元素(レアアース)を吸収、濃集します。

希土類元素とは

原子番号57番のランタンから71番のルテチウムまでの15元素に、原子番号21番と39番のスカンジウムとイットリウムを加えた17元素の総称です。

希土類という名は、これらの元素が、まれにしか産しない鉱物中の金属酸化物として存在することに由来します。

フィリップサイトの硬度

モース硬度 4〜4.5

💎参考記事 

石の硬度を表す「モース硬度」

フィリップサイトの色

フィリップサイトには

無色、白、黄褐色、ピンク色、オレンジ色などがあります。

フィリップサイトの光沢

ガラス光沢

💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」 

フィリップサイトの劈開性

劈開は不明瞭です。

💎参考記事

鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?

フィリップサイトの石言葉

フィリップサイトの石言葉は

今のところありません。

フィリップサイト 誕生日石

フィリップサイトは「366日宝石図鑑」で5/10の誕生日石に選ばれました。

フィリップサイトの名前の由来となったウィリアム・フィリップス氏は1775年5/10生まれです🎂

フィリップサイトの主な産地

フィリップサイトの主な産地は

イタリア🇮🇹

オーストリア🇦🇹

日本🇯🇵

です。

フィリップサイト 日本における主要な発見は日本を救うか

2012年日本の排他的経済水域(EEZ)の南鳥島周辺にある深海底の

レアアース泥」において、

フィリップサイトが海水中のレアアースを吸着し、高濃度で含んでいることが明らかになりました。

南鳥島は右下の方にあります

レアアース泥とは

プランクトンの遺骸などが堆積した遠洋性の泥の中で、レアアースを多く含んだもののことです。

発見した東京大学にレアアース泥が展示されていたので見に行ってきました。

このレアアース泥にはフィリップサイトが豊富に含まれていることが判明!

海底の鉱物資源として期待されています。

にほんブロ

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