(115)『古事記』日本神話タロット 剱ノ6 日本武尊東征を命じられる
剱ノ陸(ソード6) 「疑心」

これまでのあらすじ

日本武尊(ヤマトタケル)は父である景行天皇に命じられて、熊曽征伐出雲征伐を成し遂げ、意気揚々と都に帰って来て天皇に報告しました。

日本武尊、東征を命じられる

伊勢参宮名所図会の「ヤマトヒメ」

「古事記」で日本武尊が東征を命じられる場面

報告を受けると、景行天皇

景行天皇
東方の12カ国の、荒れて従わない神と、服従しない人どもを従わせて平定して来なさい。

とおっしゃって、吉備氏の祖である「御鉏友耳建日子(みすきともみみたけひこ)」を付き添人にして派遣しました。

景行天皇は「御鉏友耳建日子(みすきともみみたけひこ)」に柊の木で作った長鉾を授けます。

日本武尊一行は、命令に従い東国に行く途中で、天照大御神(アマテラス)を祀る伊勢神宮をお参りしました。

そして神宮の斎王をしている倭比売(ヤマトヒメ)

日本武尊
天皇が私に死ねと思ってらっしゃる理由は何なのでしょうか。

西の荒々しい人どもを撃ちに私を派遣して、都に帰り参上してからそれほどの時も置かずに軍隊も下さらず、
今度は荒々しい東国を平定しにお遣わしになりました。

このことから考えてみても私を死ねと思っておいでになるのです。

と言って、思い煩い泣きながら退出しようとしました。

倭比売草薙の剣(別名:アメノムラクモ)を授けて、

ヤマトヒメ
もしも危険な目にあったら、この袋の口を解きなさい。

と、おっしゃいました。

日本神話タロット 極参 剱ノ陸(ソード6) 「疑心」

剱ノ陸(ソード6)の意味

正位置

問題の改善、路線変更、困難からの解放、旅行

逆位置

行き詰まり、難問、選択の先延ばし

解説文写し

ヤマトタケルとなったオウスノミコトはどんどん功績をあげました。

西に蛮族あれば向かって征伐し、東に荒ぶる神があれば向かって討伐をしました。

父の元へ帰れば、すぐに次の任務を与えられ休む時間もなかったため、

ヤマトタケル

「父は私を殺そうとしているのか?」

と考えるようになりました。

参考記事

日本神話タロット「極参」

はるさん的補足 日本武尊の遠征

もう一度学びたい 古事記と日本書紀」(西東社) p.115

日本武尊の西征ルート

熊曽征伐を命じられた日本武尊は、まず倭(ヤマト)から伊勢を経て瀬戸内側を通り、宮崎経由で鹿児島まで行きます。

そして熊本を通り、福岡経由で出雲に行き、日本海側を通ってに帰ります。

日本武尊の東征ルート

景行天皇に報告しますが、今度は東征を命じられたのでまた伊勢を経由して

このあと太平洋側を通って「走水の海」(神奈川県横須賀市辺りの浦賀水道)まで行ったということは「古事記」に書かれています。

(別記事で説明します。)

そして山間部を通り、多くの敵と戦いながらに帰ることを目指しますが、に戻ることはできず力尽きてしまいます。

ですので、今回が日本武尊景行天皇と会った最後の場面となりました。

天地開闢からここまでの記事

ここまでの記事はこちらからご覧ください。

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コメント一覧
  1. Yoshi より:

    ここで天叢雲剣が渡されるのですね。ダイジェスト解説版とかでここだけ読んだら「景行天皇ひどい」と思ってしまう場面でもあり。それにしてもヤマトタケルものすごく旅をしていますね。。普通に旅行するだけでも大変でしょうに、強敵を成敗しながらだから本当に大変だ。。文章では実感しきれない部分もある中、こうして地図があると本当に分かりやすいです。
    タロットの剣の6は「ここは敢えて衝突は避けるために逃げる」ニュアンスの「旅立ち、旅」という意味あいのカードと自分はそう取っていましたが、日本神話タロットではヤマトタケルの旅の壮大さを取り上げている感じでしょうか。

    • harusan0112 より:

      ありがとうございます♪
      ヤマトタケルは地方を征伐した数人の英雄を1人にまとめているという説が有力です。
      流石に戦いながら、この行程は厳しいですよね。
      ちなみに日本書紀だともっと長いです。

      ソードの6の「敢えて衝突を避けるために逃げる」「困難からの解放」というのは、誰しも思う、
      「ヤマトタケル、逃げろ!」
      を代弁してくれているように感じます。
      日本書紀ではオオウス(ヤマトタケルの兄)はヤマトタケルに殺されておらず、戦いに行けという命令に背くし、
      古くはアメノオシホミミのように、他の兄弟や生まれたばかりの息子に行かせる例も。
      「西征から帰って来たばっかりだから、誰か他の兄弟(80人もいる)に行かせてよ」
      と言って欲しいですね。
      でもだからこそヤマトタケルの誠実さと、優しさを物語る場面と言えます。

  2. 才色健躾 より:

    景行天皇の思惑は計り知れませんね。
    ヤマトタケルさまの遠征図を拝見しましたところ戦場でもない土地に寄られていらっしゃるのは何かしらの理由は存在するのでしょうか
    特に伊吹山はルートを外れています。
    伊吹山のヤマトタケル伝説では怪我の養生にとの事です。

    • harusan0112 より:

      ありがとうございます
      古事記での景行天皇は平定すべき所に自分は行かないで息子に行かせて美女を追い求めていたようですね。
      今回、一応ミスキトモミミタケヒコを付けたのが救い?
      東征はこれから書きますが、次から次へと反乱軍が現れ、そこに向かわざるを得ないのです。
      伊吹山には恐ろしい神が、、、泣
      養生できるといいのですが。

  3. さゆ より:

    今まで、ひどい、乱暴!と思っていたヤマトタケルを、景行天皇の命令で征伐の途中、力尽きてしまったという話の展開になって少し哀れに思いました。
    ヤマトタケルは忠誠心のある武術の上手い家臣だったのですね。これまでの非情な面と対照的。忠誠心に気付いていたら、天皇は手柄を認めて、土地などの褒美を与え、近くの守備に就かせていたでしょうね。しかし、はかりごと戦法もあったから、信用しきれなかったのかもしれませんね。
    旅は長いけど養生とかもあったのですね。

    • harusan0112 より:

      ありがとうございます♪
      ヤマトタケルは恐らく複数の英雄を1人にまとめているので様々な人格が存在するのでしょう。
      しかし、一貫して賢く強く、天皇への忠誠心がありますね。
      景行天皇は冷たいですが、このような英雄を使いこなすのも大変なのでしょう。
      天皇の地位を狙う者が多いようなので、ヤマトタケルが近くにいたら、怖くて仕方ないのでしょうね。
      ヤマトタケルは美男なので、景行天皇が狙う美女たちも
      「ヤマトタケル様のほうがいい…」と言いそうとかも心配したかも。笑

  4. ミカリン より:

    ヤマトタケルは景行天皇に疑問を持ちながらも命令に背くこともできず戦い続けた生涯だったのですね
    走水という地名が今回でてきましたが、昔、小桜姫物語という本を読みました。小桜姫がヤマトタケルの無事を願って、入水した話だったような記憶があります。物哀しいお話です

    • harusan0112 より:

      ありがとうございます♪
      ヤマトタケルはひたすら真面目に戦った人生ですね。
      都に戻ることを夢見ていたものの、あちこちに反乱軍が生まれ、それを制圧しに行って、、、
      入水する姫は古事記で最も悲しい話しの一つですね。
      もうすぐ出てきます!

  5. まいこ より:

    コレも貴種流離譚って言っていいかしら?
    柊の花は11月に咲き金木犀を野生的にした香りがします。節分にも使われてきっと魔除けにもなったのかしら?と想像してます。いつもわかりやすく読む側の人を思った記事ありがとうございます。

    • harusan0112 より:

      ありがとうございます♪
      素晴らしい知識ですね。
      日本こらいの柊は金木犀のような
      香りがするそうです。
      魔除けなのでしょうね。
      しかし「そんな物でごまかして、、、」と思ってしまいますね。

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