遊色効果が魅力のプレシャスオパール。
その中で最も一般的で産出量も多い物が半透明~白や乳白色の地色をしたホワイトオパールです。
遊色効果とは
結晶の層状構造や粒子配列によって光が分散され、虹のような多色の色彩を示す現象のことです。
日本で特に人気のある宝石の一つです。
ホワイトオパールについて
ホワイトオパールの名前の由来と和名、別名
オパールは
・サンスクリット語で「貴重な石」を表す「ウパラ」
・ラテン語で「価値の高い貴石」を意味する「オルパス」
から命名されたと言われています。
和名は蛋白石(タンパクセキ)
(おそらくホワイトオパールが) ゆで卵の白身に似ているということで命名されたそうです。
ホワイトオパールは地色が半透明〜白色、乳白色なのでホワイトオパールといわれるようになりました。
別名として「ミルキーオパール」「ライトオパール」ともよばれます。
(「ライトオパール」にはウォーターオパールも含まれます。)
日本ではホワイトオパールのことは、そのままオパールとよんでいます。
ホワイトオパールの成分
オパールは水晶などと同じく二酸化ケイ素からできた(準)鉱物です。
成分中に10%くらいの水分を含みます。
化学式は
SiO2・nH2O
と表されます。
準鉱物とは
鉱物のように見えるが結晶構造を持たないもののことです。
ホワイトオパールの一種「シェルオパール」
オパールは微粒子のシリカ(ケイ素と酸素)の集合体に、水の分子が吸着し、地中の隙間に積層したものです。
この時に、貝の化石にも成分が染み込みオパール化することがあり、シェルオパールとよばれます。
シェルオパールの多くはホワイトオパールです。
ホワイトオパールの硬度
モース硬度:5.5~6.5
💎参考記事
ホワイトオパールの劈開
無し
💎参考記事
⚠️ただしオパールは乾燥するとひび割れてしまいます。
乾燥させすぎないようにしましょう。
ホワイトオパールの光沢
ガラス光沢
樹脂光沢
💎参考記事
大プリニウスも感銘を受けたホワイトオパール
古代ローマに博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥス (通称:大プリニウス)はホワイトオパールに感銘を受けて「博物誌」に
「ルビーよりも柔らかい火、アメジストの紫の輝き、エメラルドの海の緑、すべての色が信じられない調和をもち、ともに輝いている」
と記しました。
宮沢賢治の詩に出てくる蛋白石
宮沢賢治は「石ころ博士」というあだ名を付けられるほど、鉱物が大好きでした。
宮沢賢治の詩には多くの宝石が出てきます。
『春と修羅』の「東岩手火山」の箇所には
二十五日の月のあかりに照らされて
薬師火口の外輪山をあるくとき
わたくしは地球の華族である
蛋白石の雲は遥にたゝへ
オリオン 金牛 もろもろの星座
澄み切り澄みわたつて
瞬きさへもすくなく『春と修羅』一部抜粋
と、おそらくホワイトオパールを雲に例えています。
ホワイトオパールの石言葉
・希望
・潔白
・幸福
・安楽
ホワイトオパール 誕生日石
ホワイトオパールは
12/19の誕生日石です。
💎参考記事
ホワイトオパールの主な産地
ホワイトオパールは
・オーストラリア🇦🇺のオパール鉱山ならどこでも採れます。
その他
・エチオピア🇪🇹
・アメリカ🇺🇸
・ブラジル🇧🇷
・ペルー🇵🇪
・タンザニア🇹🇿
・ジンバブエ🇿🇼
・カザフスタン🇰🇿
わずかですが、日本でも採れます。
たくさんの種類があるオパールの記事
オパールは種類が多い(準)鉱物です。
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