『ボルダー・オパール』とその一種『アイアン・オパール』
ボルダー・オパール

オパールは水を含んだ珪酸塩(準)鉱物です。

さまざまな種類がありますが、大きく分けると遊色効果を持つプレシャスオパールと遊色効果がないコモンオパールに分けられます。

ボルダー・オパールはプレシャスオパールに属します。

遊色効果とは

宝石の向きを変えることで見える色彩が変わって、色の変化が生じる現象

のことです。

ボルダー・オパールについて

ボルダー・オパールは鉄鉱石(褐鉄鉱など)岩の間に入り込んだ薄いオパールです。

薄いオパール層だけをカットするのが困難なため、岩石ごとカットされます。

オパールとしての厚みは薄めで、裏側には母岩である鉄鉱石が残された状態で研磨されています。

ボルダー・オパール

ボルダー・オパールの名前の由来と和名

ボルダー・オパール鉄鉱石の塊の隙間に形成するオパールです。

ボルダーとは、英語で“岩”や“塊”という意味で、鉄鉱石の塊の中に生成され、母岩とともに研磨されるためこの名称が付けられました。

和名はそのまま、岩塊蛋白石(ガンカイタンパクセキ)です。

オパールの和名が蛋白石なのは、オパールがゆで卵に似ていることから命名されました。

(ブラック)オパール

ボルダー・オパールの成分

ボルダー・オパールは褐鉄鉱など鉄鉱石の母岩の層にオパールが侵入した薄い層のオパールです。

オパールは水を含んだ珪酸塩鉱物です。

化学式は

SiO2・nH2O

と表されます。

褐鉄鉱は鉄の酸化鉱物です。

化学は

FeO(OH)・nH2

と表されます。

ボルダー・オパールの硬度

モース硬度:5.5~6.5



💎参考記事

石の硬度を表す「モース硬度」 

ボルダー・オパールの劈開

無し

💎参考記事

鉱物の割れ方「劈開」

⚠️ただしオパールは乾燥するとひび割れてしまいます。

ボルダー・オパールも水につける必要はありませんが、あまり乾燥させすぎないように注意しましょう。

ボルダー・オパールの光沢

・ガラス光沢

・樹脂光沢


💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」 

ボルダー・オパールの一種アイアン・オパール

ボルダー・オパールの一種であるアイアン・オパール

アイアン・オパールはボルダー・オパールの一種で褐鉄鉱の内部に形成されたオパールのことです。

・研磨した時に金属光沢をみせます

・鉄のモース硬度は4.5 意外に傷つきやすい性質です。

ボルダー・オパールの石言葉

・奇跡

・発想

・達成

ボルダー・オパール (アイアン・オパール?)

アイアン・オパールの石言葉

思いやりのある行動

ボルダー・オパール 誕生日石

オパールは10月の誕生石です。

ボルダー・オパールは現在の誕生日石には選ばれていません。

アイアン・オパール 誕生日石

アイアン・オパール

アイアン・オパールは

12/1 の誕生日石です。


💎参考記事

12ヶ月の誕生石と366日の誕生日石

ボルダー・オパールやアイアン・オパールの主な産地

アイアン・オパールを含め、ボルダー・オパールは

オーストラリアのクイーンズランド州🇦🇺

が主な産地です。

たくさんの種類があるオパールの記事

オパールは種類が多い(準)鉱物です。

他のオパールについても興味があったらご覧ください。

カンテラオパール

コモンオパール

シェルオパール

ウォーターオパール

ハイアライトオパール

ブラックオパール

ファイアオパール





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コメント一覧
  1. この度は遊色効果と云えばオパールの紹介ですね
    遊色の有無にて呼称も変わることも教わりました
    そして今回は鉄鉱石の母岩の隙間に生成されますボルダーオパール
    化学式は珪酸塩ではなく鉄を含む酸化鉱物ゆえSiO2ではなくFeO(OH)へ…
    アイアンオパールも酸化鉱物ゆえFeO(OH)なのでしょうか
    ボルダーオパールのお写真は画像では確認適わない裏側に母岩は付着されているのですね

    • ありがとうございます♪
      プレシャスオパールにも色々ありますが、ボルダーオパールやアイアンオパールは金属の錆が張り付いているので煌びやかな色になってますね。
      このオパールの場合、鉄イオンが混ざり込んでいるのではなく、鉄鉱石とオパールが独立しているので、ルースであればSiO2・nH2OとFeO(OH)・nH2Oですね。
      一番上の写真は私がとりました。
      母岩は裏側に付いてます。

    • ありがとうございます♪
      プレシャスオパールにも色々ありますが、ボルダーオパールやアイアンオパールは金属の錆が張り付いているので煌びやかな色になってますね。
      このオパールの場合、鉄イオンが混ざり込んでいるのではなく、鉄鉱石とオパールが独立しているので、ルースであればSiO2・nH2OとFeO(OH)・nH2Oですね。
      一番上の写真は私がとりました。
      母岩は裏側に付いてました!

  2. ボルダー・オパールは、色彩が豊富だったり、色に深みがあったりしてきれい。
    アイアン・オパールは、筋がオパールなんですね。七色なのが素敵です。
    オパールのおさらいができました。
    日本では、ミルキーオパールが人気なんでしたね。

    • さゆさん、ありがとうございます♪
      鉄鉱石の内部に入って大きくなり、石の強さで岩を砕いてますね。
      石の成長を感じさせる石です。
      ミルキーオパール(ホワイトオパール)はまだ和装が日常的に使われていたころから日本人に人気の石だったようです。
      和服にも洋服にも合いますね!

  3. 最初の写真のボルダー・オパールは、色彩豊富で遊色効果かキラキラしてますねー
    ボルダー・オパールは褐鉄鉱など鉄鉱石の母岩の層に侵入した薄い層のオパール、アイアン・オパールは褐鉄鉱の内部に形成されたオパールで、よりアイアン(鉄)っぽい石ですね。オパールは劈開がなくても、乾燥するとひび割れてしまうとの事…冬場は乾燥させ過ぎに注意ですね⚠️

    • ありがとうございます♪
      長い年月をかければかつて(シリカ)水があって干上がったところには運が良ければオパールができるのですね。
      鉄鉱石にへばりついたり岩の中に入ったりしても逞しくキラキラしているところが魅力的です。
      日本の気候でも割れることがあるのですから、要注意ですね。

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