【ソーマサイト】(ソーマス石・タウマ石)驚愕の原子構造の配列

この写真はWikiからお借りしました

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)は無色、淡黄色の六角柱状結晶や針状の放射状集合体や繊維状の塊状として見られる鉱物です。

硫化鉱床における熱水変質鉱物や玄武岩や凝灰岩の地熱変質に伴って生じます。

沸石類(ゼオライト)魚眼石(アポフィライト)方沸石(アナルシム)方解石(カルサイト)石膏(ジプサム)黄鉄鉱(パイライト)葡萄石(プレーナイト)などと共に産出します。

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)について

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)は1878年にスウェーデンの  

イェムトランド県にあるオーレスクタ山(Åreskutan)のビエルケ鉱山(Bjelke mines)で発見されました。

イェムトランド県オーレスクタ山の位置

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の名前の由来

ソーマサイトは炭酸塩、硫酸塩、ヒドロキシケイ酸塩という異例のアニオン構成を持つので、ギリシャ語で「驚くべき」を意味する thaumasion に由来して

「thaumasite」と命名されました。

アニオンとは

中性の原子において、電子が増減することで原子核と電子の電荷のバランスが崩れて帯電し、イオンとなります。

イオン(Ion)は「行く」(to go)を意味するギリシャ語に由来し、反対符号を持つ電極に向かって移動する性質からその名がつけられました。

電子は負の電荷を持つので、電子の数が増えれば負の電荷を纏います。

この状態を陰イオンあるいはアニオンと呼びます。

逆に、電子の数が減れば、正の電荷を持つようになり、この状態を陽イオンあるいはカチオンと呼びます。

和名はそのまま「ソーマス石」や「タウマ石」です。

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の成分

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)はカルシウムや珪素を含む硫酸塩鉱物です。

ケイ素を含んでいますが、ケイ素原子の周囲に6個の(OH 水酸化物)を配位しているため、系統分類上は硫酸塩鉱物に分類されます。


💎参考記事 
「鉱物はどのように分類するか」化学組織から分類する方法と種類

化学組織は
 Ca3Si[(OH)6|CO3|SO4]・12H2O

と表されます。

参考

Ca:カルシウム Si:珪素 OH:水酸化物

CO3:炭酸イオン S:硫黄 O:酸素 

H2O:結晶水

少量成分として

Al:アルミニウム Fe3+:3価鉄 Mg:マグネシウム

を含むことがあります。

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の「驚くべき」原子配列 (AIで作成)

ソーマサイトの配列は珪素(Si)が6配位珪素を中心に、酸素/水酸基が6方向に配置する八面体構造 をとっている点が最大の特徴です。

そしてカルシウムイオンが水分子を配位し、c軸方向に伸びる無限の柱状(コラム)構造を形成し

上記の八面体と結びついて頑丈な骨格を作ります。

陰イオンアニオン層:硫酸イオンと炭酸イオンが、コラム間の空隙に存在し、

大量の結晶水や水素結合を介して全体を結びつけています。

 

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の結晶系

結晶系は六方晶系です

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の硬度

モース硬度 3.5

💎参考記事 

石の硬度を表す「モース硬度」

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の劈開

劈開は一方向に明瞭です。

💎参考記事

鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の靭性

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)は非常に脆い鉱物です。 

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の色

無色、白色、淡黄色があるそうです。

この写真はウィキからお借りしました (緑色はプレーナイトです)

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の光沢

ガラス光沢・絹糸光沢

💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」 

カーレトナイト(カーレトン石・カールトン石)の石言葉

カーレトナイト(カーレトン石・カールトン石)の石言葉は今のところ無いようです。

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石) 誕生日石

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)は「366日宝石図鑑」で11/18の誕生日石に選ばれました。

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)を初めて記録した

ニルス・アドルフ・エリク・ノルデンショルド氏は

1832年11月18日生まれです。

ニルス・アドルフ・エリク・ノルデンショルド氏について

Georg von Rosen作 ノルデンショルド氏

ニルス・アドルフ・エリク・ノルデンショルド氏(1832〜1901)はフィンランド大公国出身のスウェーデン系フィンランド人で鉱山学者及び探検家です。

北ヨーロッパと東アジアを結ぶ最短の航路の開拓を成功させ、日本にまで達したことで世界的なセンセーションを巻き起こしました。
小惑星 Nordenskioldはノルデンショルドの名前にちなんで命名されました。

日本には1879年9月2日に(横浜港に)ヴェガ号で到着し

その寄港は日本でもセンセーションを巻き起こし、日本政府は歓迎しました。

歓迎の式典には皇族、イギリス・アメリカ・ロシアの大使など100人以上が参加しました。

ノルデンショルドは祝典で、日本の地学の発展と世界地理の発見に貢献するようスピーチを行ない、後日明治天皇にも謁見しています。

日本では、自分の専門である鉱物や化石などの蒐集のほか、銅器、武器、武具などの工芸品を多く購入。

また、日本の歴史に感嘆し、いずれ入手困難・高価になるだろうと東京・横浜・京都の本屋から約6000冊(1100部)の古典籍を集めて持ち帰り、王立図書館に寄付しました。

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の主な産地

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の主な産地は

・南アフリカ🇿🇦

・ドイツ🇩🇪

日本でも、山形県の五十川、埼玉県の秩父鉱山、岩手県の釜石鉱山、岡山県の布賀鉱山などでも発見されています。

ソーマサイト(ソーマス石・タウマ石)の発見地 スウェーデンのイェムトランド県にあるオーレスクタ山

この写真はWikiからお借りしました



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