(57)『古事記』「アマテラス」による地上統治計画①
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「アマテラス」による地上平定計画①

これまでのあらすじ

葦原中国(日本)」という国は「イザナギ」「イザナミ」の国生みから始まり、「スサノオ」「オオクニヌシ」などの尽力によって作られました。

「古事記」におけるこの部分

オオクニヌシ」の国作りによって葦原中国は繁栄を遂げていました。

その様子を見た高天原の「アマテラス」は

アマテラス
豊葦原千秋長五百秋水穂国(トヨアシハラチアキイホアキノミズホノクニ)は
我が御子「アメノオシホミミ」が治めるべきだわ。
豊葦原千秋長五百秋水穂国(トヨアシハラチアキイホアキノミズホノクニ)は日本の美称です。
地上への降臨を命じられた「アメノオシホミミ」は天の浮橋まで行き、地上の様子を窺うと

アメノオシホミミ
地上世界はとても騒がしい。
と言って戻って来ました。

そこで「アマテラス」は「タカミムスビ」と相談し、天の安河の河原に全ての神を集め

アマテラス
この葦原中国は我が御子の統治することになっていたのに、この国には荒れすさぶ神どもがたくさんいるようなの。
どの神を派遣して平定したらいいかしら。
と言いました。

オモイカネ」は全ての神と相談して

オモイカネ
アメノホヒ」がいいでしょう。
と答えました。

そこで「アメノホヒ」を地上に遣わせたのですが「アメノホヒ」は 「オオクニヌシ」に取り込まれてしまい、そのまま3年経っても音沙汰がありませんでした。

「古事記」の記述によって高天原の権力者が「アマテラス」と「タカミムスビ」であり、
アドバイスを与える存在なのが「オモイカネ」だということがわかります。
アメノホヒ」については次回詳しく説明します。

「アマテラス」が地上統治を計画した理由

「アメノオシホミミ」「アメノホヒ」は「アマテラス」と「スサノオ」のウケイによって生まれた男児でアマテラスの子とされる

オオクニヌシ」による国作りが終わるのを待っていたかのように「アマテラス」は地上統治の詔を下します。

高天原の天津神たちにとっては地上世界は天津神である「イザナギ」と「イザナミ」が国生み神生みをして基礎を作ったのだから天津神が統治するのが当然であるという論理でしょう。

アマテラス」にとって「スサノオ」の「ヤマタノオロチ退治」や「オオクニヌシ」の国作りは、、、
些細なことのような扱いです。

はるさん的補足 荒神谷遺跡

荒神谷遺跡の位置(島根県)
「アマテラス」による地上統治計画(国譲り神話)は、各地方を治めていた地方豪族と天皇を頂点とする朝廷との関係を示唆すると考えられています。

つまり地方豪族が支配する無秩序な状態から朝廷を中心とした中央集権体制へと移行させようとしたものです。

ただし出雲は長い間、神話における架空の場所と思われていました。

しかし、1980年代に荒神谷(コウジンダニ)遺跡が発掘され多くの銅剣、銅矛、銅鐸が発見されたことによって、出雲に巨大な勢力が存在したことが証明されました。


次回は「アメノホヒ」について説明します。

これまでに完成している記事

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