![(44) 『日本神話タロット』勾玉ノ参「因幡の白兎②ガマの穂」](https://i0.wp.com/harusantarott.com/wp-content/uploads/2022/03/0574D1CD-565F-427B-8034-FD986A25EE2B.jpeg?fit=740%2C524&ssl=1)
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『日本神話タロット』勾玉ノ参 「因幡の白兎②ガマの穂」
これまでのあらすじ「オオクニヌシ」は「ヤガミヒメ」に求婚する兄たちの荷物持ちとして因幡の辺りを歩いています。
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『日本神話タロット 極参』
勾玉ノ参「ガマの穂」
カードの意味
・正位置
才能の発揮、昇進、成長、名声を得る
・逆位置
出し惜しみ、中途半端、手抜き
『日本神話タロット 極参』勾玉ノ参
「ガマの穂」の解説文(写し)
旅の途中でオオナムチ(オオクニヌシ)は皮が剥がれたウサギに出会いました。 泣いているウサギに尋ねると
「和邇(ワニ)を騙して海を渡ってきたが、途中で嘘が発覚し、皮を剥がされた後に、先を進んでいた八十神達に嘘の治療法を教えられ、全身が痛いのだ」
と言いました。
オオナムチは持っていたガマの穂でウサギを治療してあげました。
ウサギはみるみる良くなり
「八十神達はヤガミヒメと結婚できません。
娶るのはあなたです。」
とオオナムチに伝えました。
参考記事
「古事記」におけるこの部分
![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2022/03/080DCD9D-B894-482A-B82A-25A0BEB9315D-1024x532.jpeg)
気多(ケタ)の岬(上の地図、左上)までやってくると1匹のウサギが伏せっていました。
![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2021/02/365052_s.jpg)
八十神
海水を浴びて山に登り、風に当たって寝ているといい。
すると「オオクニヌシ」が通りかかり
![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2021/02/9CCA6345-5510-4AD0-BEB8-635735909444-scaled.jpeg)
オオクニヌシ
何故泣いているのだ
![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2022/03/F52EA467-C9A0-49C8-93B6-4F565DBA5530-150x150.jpeg)
白うさぎ
私は隠岐島にいてこの地に渡ろうとしたのですが、そのとき海の和邇を騙して
「仲間の数を競いませんか。
あなたは仲間をいるだけ集めてこの島から気多の岬まで、一列になって並びなさい。
私がその上を走りながら数えるので、私とあなたの仲間のどちらが多いかわかるでしょう。」
と、言ったのです。
そして和邇の列の上を渡って、岸に降りようとした時
「お前は騙されていたんだよ。」
と言うと、一番端にいた和邇が私を捕らえて皮を剥いでしまったのです。
それで嘆き悲しんでいると、通りかかった八十神が
「海水を浴びて風に当たって伏せっているといい」
と教えてくれ、その通りにしてみると私の体は傷だらけになってしまったのです。」
「仲間の数を競いませんか。
あなたは仲間をいるだけ集めてこの島から気多の岬まで、一列になって並びなさい。
私がその上を走りながら数えるので、私とあなたの仲間のどちらが多いかわかるでしょう。」
と、言ったのです。
そして和邇の列の上を渡って、岸に降りようとした時
「お前は騙されていたんだよ。」
と言うと、一番端にいた和邇が私を捕らえて皮を剥いでしまったのです。
それで嘆き悲しんでいると、通りかかった八十神が
「海水を浴びて風に当たって伏せっているといい」
と教えてくれ、その通りにしてみると私の体は傷だらけになってしまったのです。」
![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2021/02/9CCA6345-5510-4AD0-BEB8-635735909444-scaled.jpeg)
オオクニヌシ
すぐに河口まで行って真水で体を洗いなさい。
そしてガマの花粉を取ってきて敷散らし、その上を転がり回りなさい。
そうすれば皮膚は治るだろう。
そしてガマの花粉を取ってきて敷散らし、その上を転がり回りなさい。
そうすれば皮膚は治るだろう。
![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2022/03/0F8E0BA6-D1E2-4C37-8388-18AC24539350-150x150.jpeg)
白うさぎ
あなたは袋を背負って卑しい役目を負っていますが、きっとヤガミヒメを得ることができるでしょう。
「ガマの穂」とは
![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2022/03/5754D80A-BB69-40C6-B007-180AC8A8AA6B-edited.jpeg)
ガマは日本全国の湖や沼に生える植物です。
「ガマの穂」と「古事記」には書かれていますが、正確には「蒲黄(ホオウ)」と呼ばれる花粉だと思われます。
「蒲黄」には止血や火傷を治す働きがあります。
花粉があった時期ということから、「因幡の白兎」は6〜7月の出来事だったことがわかります。
そしてこの物語から「オオクニヌシ」は「医薬の神」となりました。
はるさん的補足 和邇とは?
![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2022/03/D7F52434-EB0E-4C08-9066-DAA39ED8A620-1024x622.jpeg)
「古事記」には度々「ワニ」が登場します。
漢字で「和邇」と書かれているので「ワニ」と読みますが、「サメ」に近い架空の動物だろうという説が有力です。
爬虫類のワニは日本には生息しないので「恐ろしい生き物」というイメージで輸入された言葉だと思われます。
(実在する動物の他に、名前が同じ架空の動物がいる「麒麟」と同じような物ですね。)
世界に散らばる類似神話
世界各地に神話があり多くの類似点が指摘されています。「ワニ」が出てくる神話もあります。
これは偶然でしょうか?
インド
ワニの令嬢をおだててジャッカルが川を渡らせてもらう
ニューギニア
猿が海岸で寝ていたワニを騙して一列に並ばせる
インドネシア
子鹿がワニを騙して一列に並ばせると、その背中を歩いて対岸へ渡る
ワニの令嬢をおだててジャッカルが川を渡らせてもらう
ニューギニア
猿が海岸で寝ていたワニを騙して一列に並ばせる
インドネシア
子鹿がワニを騙して一列に並ばせると、その背中を歩いて対岸へ渡る
真相はわかりませんが、偶然にしては似過ぎているような気がしませんか。
古事記の他の記事
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中巻(神武天皇から応神天皇)
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