![(92)『古事記』神武天皇の皇后選び・綏靖天皇誕生・タタラ製鉄](https://i0.wp.com/harusantarott.com/wp-content/uploads/2022/06/2D2B091D-6321-457D-B953-9476B9D8A5E6-edited-scaled.jpeg?fit=2560%2C1439&ssl=1)
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これまでのあらすじ
そして橿原で即位し、初代天皇となりました。
「神武天皇」の皇后選び
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「古事記」におけるこの場面
「神武天皇」は日向(宮崎県)にいた時に、阿多の「アヒラヒメ(阿比良比売)」と結婚し、
「タギシミミ(多芸志美美命)」と「キスミミ(岐須美美命)」という2人の子供がいました。
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しかし、正式な皇后となる乙女を見つけたいと思いました。
するとお供の「オオクメ(大久米命)」が
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名前は「ヒメタタライスケヨリヒメ(比売多々良伊須気余理比売)」といいます。
神の御子と言われる理由は、出生に理由があります。
「ヒメタタライスケヨリヒメ」が生まれる前、摂津の三島に「セヤダタラヒメ(勢夜陀多良比売)」という美しい乙女がいました。
この乙女を三輪山の大物主神が一目見て気に入り、乙女が大便をする時に、丹塗りの矢に化て便所の溝の上から流れ下り、乙女の陰部に突き刺しました。
乙女は驚いて走り回りましたが、その矢を持ち帰って、床の辺りに置きました。
すると、矢はたちまち美男子に変身し、2人は結婚しました。
そして出来た子が「ヒメタタライスケヨリヒメ」なので、神の御子と呼ばれるのです。
と教えました。
本居宣長は「オオクメ」は「目がクルっとしていた」からこのような名前なのだろうと解説しています。(否定する学者多数。泣)
後日、7人の乙女が歩いていて、その中に「ヒメタタライスケヨリヒメ」がいました。
「神武天皇」はその中から「ヒメタタライスケヨリヒメ」を選びました。
「ヒメタタライスケヨリヒメ」も
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と申し上げました。
「ヒメタタライスケヨリヒメ」の家が狭井川(サイガワ)のほとりにあったので「神武天皇」は家に行かれて一晩泊まりました。
その川を狭井川という訳はその川辺に山百合がたくさん咲いているからです。
山百合は元の名を佐韋(サイ)といいます。
そうして、後に「ヒコヤイ(日子八井命)」「カムヤイミミ(神八井耳命)」「カムヌナカワミミ(神沼河耳命)」の3人の御子が生まれました。
「カムヌナカワミミ(神沼河耳命)」は後に第二代綏靖(スイゼイ)天皇になります。
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この結婚が意味すること
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「ヒメタタライスケヨリヒメ」の父「オオモノヌシ(大物主神)」は葦原中国を平定し、国譲りをした「オオクニヌシ(大国主命)」の分身、または同一視される神です。
「オオクニヌシ」は「スサノオ(須佐男命)」の6代目の子孫なので、「神武天皇」と「ヒメタタライスケヨリヒメ」の結婚により高天原系と出雲系に分かれていた神の系譜が一つに統合されたことになります。
はるさん的補足 タタラ製鉄
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「ヒメタタライスケヨリヒメ」の名前の中に「タタラ」とありますね。
タタラとは、製鉄の時に何人かが足で踏んで空気を送る、大型のふいごのことです。
タタラ製鉄は日本古来の製鉄方法で、粘土でできた炉で、木炭を燃料として砂鉄を精錬します。
日本刀の素材である玉鋼もこの方法で作られたそうです。
「ヒメタタライスケヨリヒメ」の名前に「タタラ」という言葉が入っていることは、ヒメの出身氏族が製鉄と深い関係にあったことを物語ると言われています。
古事記の他の記事
古事記の他の記事はこちらからご覧ください。
上巻(天地開闢から海幸彦山幸彦)
中巻(神武天皇から応神天皇)
下巻(仁徳天皇から推古天皇)
(92)『#古事記』神武天皇の皇后選び・ #綏靖天皇 誕生・ #タタラ製鉄
🌸即位後、神武天皇は皇后となる乙女を探したいと考えます
🌸大物主の娘が可愛いと聞き、、、
🌸その出生の秘密は?
時々とても下品な神さまっているんですよね💦まったく💦#ブログ仲間と繋がりたいhttps://t.co/gwC7T9Beh7— はる🌸アロマ🌸とタロット (@haruaromatarot1) July 2, 2022