石や金属の印象を左右する「光沢」
アクセサリーにしても置き物にしても 「光沢」はその鉱物の印象を決める 大きな要素です「光沢」とは何か
「光沢」とは、 光の反射や屈折による表面の輝き ツヤ、質感です 鉱物には特有の「光沢」があります その「光沢」によって 透明度、光の屈折率、 反射の度合いなどが左右されます「光沢」の種類
主に7つの「光沢」に分けられます ①金属光沢 ②ダイヤモンド光沢 ③ガラス光沢 ④脂肪光沢 ⑤樹脂光沢 ⑥真珠光沢 ⑦絹糸光沢 です それぞれの「光沢」について 説明します①金属光沢
不透明で光を通さず、 滑らかな表面で 金属のように反射する「光沢」です ゴールドナゲットなどの元素鉱物や パイライト、方鉛鉱などの 硫化鉱物の多くが 金属光沢です
②ダイヤモンド光沢
和名で「金剛光沢」といいますダイヤモンドに代表される光沢で 透明、または半透明の鉱物で 高い屈折率を有する物です
「ダイヤモンド光沢」を有する鉱物は とても稀です
例:ダイヤモンド、ジルコン
参考記事 ジルコン クリスタルタロットの例:
「死神」(クロコアイト)
参考記事
②〜③亜金剛光沢
「ダイヤモンド光沢」(「金剛光沢」)よりは、やや劣るものの、
屈折率が高く他の鉱石と比較して
「ダイヤモンド光沢」に近い「光沢」を有する物を「亜金剛光沢」とよびます
例:ガーネットやコランダム(ルビーやサファイア)
クリスタルタロットの例:
「皇帝」(ルビー)
「節制」(ガーネット)
参考記事
③ガラス光沢
和名で「玻璃光沢」といいますガラスのような光沢で、最も一般的な光沢です
比較的低い屈折率を持った透明もしくは半透明の鉱物に多く見られます
例:方解石、クォーツ、トパーズ、ベリル(エメラルドやアクアマリンなど)トルマリン、フローライト(蛍石)
クリスタルタロットの例:
「愚者」(トルマリン)
「女教皇」(ムーンストーン)
「女帝」(エメラルド)
「教皇」(ハーキマーダイヤモンド)
「恋人」(ローズクォーツ)
「戦車」(オブデシアン)
「力」(シトリン)
「隠者」(ペリドット)
「運命の輪」(アメジスト)
「吊るされた男」(アクアマリン)
「悪魔」(スモーキークォーツ)
「塔」(チタニウムクォーツ)
「世界」(クリアークォーツ)
参考記事
④脂肪光沢
脂肪やグリースのような脂ぎった光沢です鉱石を触った感触もべたついているものが多いようです
例:オパール、アイオライト(のインクルージョンがい多い物)
クリスタルタロットの例:
「審判」(ファイアーオパール)
参考記事
⑤ 樹脂光沢
滑らかな表面の「プラスチックのような光沢」と言われます例:コハク、自然硫黄
参考記事
⑥真珠光沢
透明な薄いシートが積層されるような雲母状の晶癖が層になっており、これらの層に反射する光によって真珠を連想させるような「光沢」が現れる物例:真珠、魚眼石
参考記事
ちなみに、「光沢」と「テリ」は違います
「光沢」とは、光の真珠表面での反射のことで、 「テリ」は、光の真珠表層部での干渉現象です
(真珠の7色の輝きは光の干渉現象によるもので「テリ」)
クリスタルクォーツの例:「月」(セレナイト)
⑦絹糸光沢
整った繊維状の結晶が、平行に配列した晶癖をしていて、その構造によって絹を連想させる「光沢」が現れる物例:石綿、ウレキサイト、透閃石
産地や形状によって「光沢」が違う鉱物も
「光沢」というものは数字で表せる基準ではありませんですから、見る人によって同じ鉱物を「ガラス光沢」と呼ぶこともあれば、「ダイヤモンド光沢」と呼ぶこともあるようです
また、同じ名前の鉱物でも、産地や形状によって「さまざまな光沢」になる物もあります
クリスタルクォーツの例:
魔術師(ラブラドライト)は「金属光沢」や「ガラス光沢」や「真珠光沢」の物があります
正義(ヒスイ)は「ガラス光沢」「金属光沢」や「樹脂光沢」や「真珠光沢」の物があると言われています
参考記事
「光沢」が鈍い鉱物
全ての鉱物に光沢があるわけではありません宝石と呼ばれる物にも「鈍い光沢」の物もあります
また、わざとツヤを消して加工している物もあります
「光沢」のない鉱物を「dull(鈍い)」と呼びます
クリスタルタロットの例:
星(ラピスラズリ)
参考記事
最後に
「光沢」は厳密に分けられる物ではありませんですが、鉱物の「価値」や「楽しみ方」を知る上で、大きな基準になるものです
今後、鉱物を見る時、「光沢」に注目してみるのも楽しいかもしれません
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