【エトリンガイト】天然石も、コンクリート生成中に生成されることも
南アフリカ北ケープ州産「エトリンガイト」 この写真はWikiからお借りしました

エトリンガイト(エトリンゲン石)は白や黄色の硫酸塩鉱物です。

針状や六角柱の美しい結晶で産出します。

エトリンガイト(エトリンゲン石)について

エトリンガイト(エトリンゲン石)は天然の鉱物としても存在しますが、セメントの硬化過程で生成される物質としても知られます。

セメントに水を加えると、様々な水和反応が起きて固まります。

その初期段階でエトリンガイト(エトリンゲン石)が生成されます。

セメントのの主成分の一つであるアルミン酸カルシウム(C3A)は、水と出会うと一瞬で固まろうとする性質(急結)があります。

これをコントロールするためにセメントにはあらかじめ「石膏」が混ぜられており、水和初期に石膏とアルミン酸塩が反応してエトリンガイトの膜や結晶を作ることで、セメントが急激に固まるのを防いでいます。

生成された針状のエトリンガイト結晶が互いに絡み合うことで、固化初期の強度発現を助けたり、隙間を成埋めて水密性を高めたりします。

また、あえてエトリンガイトの膨張性を利用して、コンクリートの乾燥収縮によるひび割れを防ぐ「膨張材」としても活用されています。

硬化したセメントペースト破面のスキャン電子顕微鏡画像

細い針状結晶がエトリンガイドです

エトリンガイト(エトリンゲン石)の名前の由来

エトリンガイトは、1874年にJ.レーマンによって、ドイツ・ラインラント=プファルツ州エトリンゲン(Ettringen)のエトリンガー・ベラーベルク火山の近郊での産出に対して初めて記載されました。

産出地エトリンガーにちなみ、「ettringite」と命名されました。

和名はそのまま「エトリンゲン石」です。

エトリンガイト(エトリンゲン石)の成分

エトリンガイト(エトリンゲン石)はアルミニウムとカルシウムから成る含水硫酸塩鉱物です。

💎参考記事 

「鉱物はどのように分類するか」化学組織から分類する方法と種類

化学組織は

Ca6Al2(SO4)3(OH)12·26H2O

と表されます。

参考

Ca:カルシウム Al:アルミニウム

S:硫黄 O:酸素 OH:水酸基 H2O:結晶水

水を多く含んでいるため、比重は1.76しかなく、とても軽い鉱物です。

エトリンガイト(エトリンゲン石)の結晶系

結晶系は六方晶系・三方晶系です。

エトリンガイト(エトリンゲン石)の硬度

モース硬度 2〜2.5

💎参考記事 

石の硬度を表す「モース硬度

エトリンガイト(エトリンゲン石)の劈開性

劈開は1方向に完全です。

💎参考記事

鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?

エトリンガイト(エトリンゲン石)の靭性

エトリンガイト(エトリンゲン石)は非常に脆い鉱物です。

ドイツ産 石灰岩に包まれた羽毛状の「エトリンガイト」 
この写真はWikiからお借りしました

エトリンガイト(エトリンゲン石)の色

無色、白、黄色、黄緑色。

部分的に脱水すると白くなります。

エトリンガイト(エトリンゲン石)の光沢

ガラス光沢

💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」 

エトリンガイト(エトリンゲン石)の石言葉

エトリンガイト(エトリンゲン石)の石言葉は今のところないようです。

南アフリカ北ケープ州産「エトリンガイト」 この写真はWikiからお借りしました

エトリンガイト(エトリンゲン石)の誕生日石

エトリンガイト(エトリンゲン石)は「366日宝石図鑑」で12/27の誕生日石に選ばれました。


エトリンガイト(エトリンゲン石)の主な産地

エトリンガイト(エトリンゲン石)の主な産地は

・南アフリカ共和国🇿🇦

・アメリカ🇺🇸

・アイルランド🇮🇪

です。

日本では福島県で発見されたことがあります。

エトリンガイト(エトリンゲン石)の発見地 ドイツのエトリンゲンの風景

(写真はWikiからお借りしました)

・聖マーチン教会

・お城




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