パイロープ・ガーネットは旧約聖書にも登場する歴史の古い宝石です。
16世紀にチェコ・ボヘミア地方で鉱脈が発見されヨーロッパで大流行しました。
イギリスの「ヴィクトリアン・スタイル」には欠かせない真紅のジュエリーです。
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パイロープ・ガーネットについて
パイロープ・ガーネットとは
パイロープ・ガーネットはアルマンディン・ガーネットの成分を固溶体として含むために赤く発色したガーネットです。
固溶体とは
2種類以上の元素が溶け合い全体が均一の個体となっている物です。
見た目でアルマンディン・ガーネットと区別するのは難しく、区別するには化学分析をするしかないそうです。
パイロープ・ガーネットの名前の由来と和名
パイロープとはギリシャ語で「炎のように燃える赤」という意味です。
和名は成分から苦礬柘榴石です。
パイロープ・ガーネットの成分
ガーネットはガーネットグループというグループ名です。
ガーネットは珪酸塩鉱物の一種で
化学式は X3Y2(SiO4)3
パイロープ・ガーネットはマグネシウムとアルミニウムが含まれていますので
化学式は Mg3Al2(SiO4)3
アルミニウムの和名は礬素
苦礬柘榴石とは
マグネシウムとアルミニウムが入ったガーネットという意味です。
ここにクロムが含まれると赤みが増し、宝石としての価値も高まります。
クロムは宝石の発色原因としてよく出てくる元素です。
エメラルドやダイオプサイト、デマントイドガーネット 、ツァボライトなどの場合は緑色に
ルビーやレッドスピネルやインペリアル・トパーズやクロコアイトの場合は赤く発色します。
パイロープ・ガーネットの硬度
モース硬度 7.5
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パイロープ・ガーネットの光沢
ガラス光沢
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パイロープ・ガーネットの石言葉
業火(燃える愛)
パイロープ・ガーネット 誕生日石
ガーネットは1月の誕生石です
パイロープ・ガーネットは
1/26の誕生日石です。
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旧約聖書に登場するパイロープ・ガーネット
古代エジプトでもガーネットはファラオの首飾りに使われ、ミイラとともに埋葬されていました。
旧約聖書に登場する「ノアの方舟」のお話しにはガーネットが大洪水の中で暗闇を照らす光の役割りを果たしたという逸話があります。
ガーネットにはさまざまな種類がありますが、明るく火を照らしたという逸話からパイロープではないかと言われています。
ヴィクトリアンジュエリーとパイロープ・ガーネット
チェコのボヘミア地方にパイローブガーネットの鉱脈が発見され宝石産業の地としてその後発展しました。
宝石産業の発展によってハプスブルク家の繁栄を担ったとも言われています。
パイロープ・ガーネットは海を渡りイギリスでも流行し「ヴィクトリアンジュエリー」に多く使われました。
「ヴィクトリアン・ジュエリー」とは19世紀にイギリスのヴィクトリア女王の在位中(1837〜1901年)に作られたジュエリーのことです。
パイロープ・ガーネットが枯渇したことで発展したボヘミアンガラス
ボヘミア地方はガーネットによって商業的に成功しましたが、やがて枯渇してしまいます。
ボヘミア地方は元から炭酸カルシウムや粘土や窯の素材となるな資源が豊かでガラス工芸をしていた所でした。
ガーネットの枯渇によってガーネットに似た「ガーネットガラス」も作られるようになりました。
偽物というわけではありませんが別物なので確認して買うようにしましょう。
パイロープ・ガーネットの主な産地
・南アフリカ共和国 🇿🇦
・アメリカ🇺🇸
・オーストラリア🇦🇺
・タンザニア🇹🇿
・スイス🇨🇭