【パイロープ・ガーネット】ノアの方舟の漁火だった?苦礬柘榴石

パイロープ・ガーネットは旧約聖書にも登場する歴史の古い宝石です。

16世紀にチェコボヘミア地方で鉱脈が発見されヨーロッパで大流行しました。

イギリスの「ヴィクトリアン・スタイル」には欠かせない真紅のジュエリーです。


💎ガーネット全般についてはこちらをご覧ください

 

パイロープ・ガーネットについて

パイロープ・ガーネット

パイロープ・ガーネットとは

パイロープ・ガーネットアルマンディン・ガーネットの成分を固溶体として含むために赤く発色したガーネットです。

固溶体とは

2種類以上の元素が溶け合い全体が均一の個体となっている物です。

見た目でアルマンディン・ガーネットと区別するのは難しく、区別するには化学分析をするしかないそうです。

パイロープ・ガーネットの名前の由来と和名

パイロープとはギリシャ語で「炎のように燃える赤」という意味です。

和名は成分から苦礬柘榴石です。

パイロープ・ガーネットの成分

ガーネットガーネットグループというグループ名です。

ガーネットは珪酸塩鉱物の一種で

化学式は X3Y2(SiO4)3 

パイロープ・ガーネットマグネシウムアルミニウムが含まれていますので

化学式は Mg3Al2(SiO4)3

マグネシウム苦土と表されることがあります。
アルミニウムの和名は礬素

苦礬柘榴石とは
マグネシウムとアルミニウムが入ったガーネットという意味です。

ここにクロムが含まれると赤みが増し、宝石としての価値も高まります。

クロムは宝石の発色原因としてよく出てくる元素です。

エメラルドダイオプサイトデマントイドガーネットツァボライトなどの場合は緑色

ルビーレッドスピネルインペリアル・トパーズクロコアイトの場合は赤く発色します。

パイロープ・ガーネットの硬度

モース硬度 7.5

💎参考記事

石の硬度を表す「モース硬度」 

パイロープ・ガーネットの光沢

ガラス光沢

💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」

パイロープ・ガーネットの石言葉

業火(燃える愛)

パイロープ・ガーネット 誕生日石

ガーネットは1月の誕生石です

パイローブ・ガーネット

パイロープ・ガーネット

1/26の誕生日石です。

💎参考記事

12ヶ月の誕生石と366日の誕生日石

旧約聖書に登場するパイロープ・ガーネット

旧約聖書

古代エジプトでもガーネットはファラオの首飾りに使われ、ミイラとともに埋葬されていました。

旧約聖書に登場する「ノアの方舟」のお話しにはガーネットが大洪水の中で暗闇を照らす光の役割りを果たしたという逸話があります。

ガーネットにはさまざまな種類がありますが、明るく火を照らしたという逸話からパイロープではないかと言われています。

ヴィクトリアンジュエリーとパイロープ・ガーネット

ヴィクトリアンジュエリーに使われるガーネット

チェコのボヘミア地方にパイローブガーネットの鉱脈が発見され宝石産業の地としてその後発展しました。

宝石産業の発展によってハプスブルク家の繁栄を担ったとも言われています。

パイロープ・ガーネットは海を渡りイギリスでも流行し「ヴィクトリアンジュエリー」に多く使われました。

ヴィクトリアン・ジュエリー」とは19世紀にイギリスのヴィクトリア女王の在位中(1837〜1901年)に作られたジュエリーのことです。

パイロープ・ガーネットが枯渇したことで発展したボヘミアンガラス

ボヘミアンガラス

ボヘミア地方はガーネットによって商業的に成功しましたが、やがて枯渇してしまいます。

ボヘミア地方は元から炭酸カルシウムや粘土や窯の素材となるな資源が豊かでガラス工芸をしていた所でした。

ガーネットの枯渇によってガーネットに似た「ガーネットガラス」も作られるようになりました。

はる
工芸品店などで「ガーネットガラス」を「ガーネット」という名前で売られていることがあるようです。

偽物というわけではありませんが別物なので確認して買うようにしましょう。

パイロープ・ガーネットの主な産地

・南アフリカ共和国 🇿🇦

・アメリカ🇺🇸

・オーストラリア🇦🇺

・タンザニア🇹🇿

・スイス🇨🇭

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コメント一覧
  1. この度は酸化鉱物クロムによる発光アルマンディン・ガーネット。
    酸化とは元の性質を失う事。クロムによりマグネシウム、アルミニウムの元素は固溶体と為り赤色へと変色されるのでしょうか…
    ボヘミアン硝子とはその様な意味合いなのですね。

    • ありがとうございます♪

      大変わかりにくいのですがパイロープはアルマンディンを固溶体として含むので赤色です。
      鉄とアルミニウムのアルマンディンを固溶体として高圧の条件の元マグネシウムとアルミニウムを成分としてうまれるのがパイロープ。
      その時点で赤色です。

      クロムはパイロープに絶対に入っている物ではありません。
      ただしルビーなどと同様にクロムが異物として混入するとさらに美しい赤になります。

  2. パイロープ・ガーネットきれいです。
    色についてですが、アルマンディン・ガーネットの赤は、鉄とアルミで発色するのでしょうか?
    また、パイロープ・ガーネットは、アルマンディン・ガーネットを少し混和しているので赤くなるということですが、常に混和されているのでしょうか?されていないときはクロムで赤くなるのでしょうか?
    1/26、1/27の誕生日石を続けて見ると本当に区別がつかないですね。
    埋蔵量が多いときは、ヴィクトリアンジュエリー向けなどに大いに採掘し、枯渇したら、ガーネットガラスを考え出すなんて、ボヘミアの人は、知恵があって、商売上手ですね。

    • ありがとうございます♪
      アルマンディンガーネットは鉄とアルミニウムのガーネットで主に鉄によって発色しています。
      鉄の酸化や濃さによって茶色がかった物から黒っぽいものまであります。
      アルマンディンは最も量産されるガーネットなので幅が広いようです。
      パイローブはアルマンディンの成分を固溶体として含むので赤いのです。
      そこに鉄ではなくマグネシウムが成分なので一応別の名前で区別されます。
      クロムは異物として混入することがあり、クロムの成分によって赤がより美しくなります。
      クロムが入ってなくてもパイロープガーネットは赤です。
      パイロープ、アルマンディン、さらにガーネットガラスのアクセサリーはよくアンティークショップで見かけるのですが、小さな粒状の物が金属で固定されていると、区別は難しいですね。
      ボヘミア人たちの知恵と商売上手さに美意識は素晴らしいと思います!

  3. ボヘミアガラスありますぅ〜〜
    ガーネットガラスというんですねぇ❣️ほんとガーネットカラーで美しいですよね。ガーネットも大好きです。はるさぁん❇️いつも有難うございますෆ⁠╹⁠ ⁠.̮⁠ ⁠╹⁠ෆ

    • ありがとうございます♪
      ガラスでもガーネットにそっくりですよね。
      ボヘミアンガラスも十分素敵です。

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