アマゾナイトは青緑色の宝石で和名は「天河石(テンガセキ)」。
大きな川をイメージするような白い波のような線が入るのが特徴の長石グループに属する鉱物です。
アマゾナイトについて
アマゾナイトは長石グループ(フェルスパー)の中の微斜長石(マイクロクリン)という種類に属する珪酸塩鉱物です。
長石は地球上に最も多く存在し、殆どの岩石に含まれる鉱物。
長石の中でカリウムを含む物をカリ長石とよび、さらに
・どう形成されたか
・どのような結晶か
で分類されると、中温〜低温で形成された三斜晶系の微斜長石(マイクロクリン)という種類になります。
アマゾナイトの化学組織は KAlSi3O8です。
💎長石グループを表にすると下の表のようになります。
アマゾナイトの
・青緑色は微量の鉛を含むことによるもの
・白い部分は曹長石(アルバイト)
です。
青緑と白が織りなす構造をパーサイト構造とよびます。
パーサイト構造とは
カリ長石中に小さなナトリウム長石(曹長石や灰曹長石)の結晶を含んでいる物です。
高温でできた均質なアルカリ長石が温度が下降するとカリ長石とナトリウム長石に分離することによって生じるものです。
アマゾナイトという名前
アマゾナイトを直訳すると「アマゾンの石」です。
和名の天河石の天河は「天の川ではなくアマゾン川」を指すようなので、アマゾナイトを和訳して命名されたようですね。
しかしアマゾナイトはアマゾン川周辺では見つかっていません。
ではなぜアマゾナイトという名前になったのか2つの説を紹介します。
宝石商の勘違い説
アマゾン川流域で青緑色のクォーツが採れました。
ある宝石商がそのクォーツと同一の宝石だと思って、美しい青緑色の長石(フェルスパー)を「アマゾナイト」と命名。
時代が経ち、青緑色の微斜長石(マイクロクリン)がアマゾナイトとよばれるようになりました、という説。
ギリシャ神話のアマゾネスにちなんで命名された説
そもそも、アマゾン川という名前は16世紀の探検家であるフランシスコ・デ・オレリャーナがギリシャ神話に登場するアマゾネスに因んで命名したとされています。
命名した理由は
・アマゾン川流域には本当に女性だけの部族がいたから
・雄大な川がアマゾネスの力強さを思い起こさせたから
とも言われています。
アマゾネスの力強さや雄大さにちなんでアマゾナイトと命名されたという説があります。
アマゾン川流域から産出されなくてもアマゾナイトと呼ばれ続けています。
アマゾナイトの硬度
モース硬度 6〜6.5
💎参考記事
ただし劈開性(ある方向に対して割れやすい)が完全なので
割れやすい鉱物です。
アマゾナイトの光沢
・ガラス光沢
・絹糸光沢
💎参考記事
アマゾナイトの石言葉
・夢と希望
・才能開花
・気晴らし
・潮時
・聖なる愛情
アマゾナイトは古くから「希望の石」や「行動の石」と呼ばれてきました。
石言葉もアマゾネスの影響からか、前向きでエネルギッシュなものが多いですね。
アマゾナイト 誕生日石
8/1
💎参考記事
アマゾナイトの主な産地
・ロシア🇷🇺
・モザンビーク🇲🇿
・ブラジル🇧🇷
・ペルー🇵🇪
・インド🇮🇳
・アメリカ🇺🇸