

シデライト(菱鉄鉱)は炭酸鉄を主成分とする鉱物です。
鉄の鉱石鉱物で「鉄」という意味の名前です。
炭酸鉄(II)は
鉄の炭酸塩で化学式FeCO3で表されます。
シデライト(菱鉄鉱)について
シデライト(菱鉄鉱)は菱面体結晶や球状集合などの形態で産出されます。
ロードクロサイト(菱マンガン鉱)、マグネサイト(菱苦土石)と連続して固溶体を形成します。

シデライト(菱鉄鉱)の名前の由来
シデライト(菱鉄鉱)は古代からヨーロッパで鉄の鉱石として使われていました。
鉱物として最初の記載されたのは1845年
オーストリアの鉱物学者 ウィルヘルム・カール・フォン・ハイディンガーがギリシャ語で「鉄」を意味する “sideros(シデロス)” に由来して「Siderite(シデライト)」と命名・記載しました。
和名は鉱物の形状から「菱」をつけて「菱鉄鉱」です。
シデライト(菱鉄鉱)の成分
シデライト(菱鉄鉱)は成分の半分が鉄の炭酸塩鉱物です。
💎参考記事
「鉱物はどのように分類するか」化学組織から分類する方法と種類
化学組織は
FeCO3
と表されます。
参考
Fe:鉄 CO:炭酸塩
シデライト(菱鉄鉱)の結晶系
結晶系は六方晶系または三方晶系です


シデライト(菱鉄鉱)の硬度
モース硬度 3.5〜4.5
💎参考記事
シデライト(菱鉄鉱)の劈開性
劈開は一方向に完全です
💎参考記事
鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?
シデライト(菱鉄鉱)の色
シデライト(菱鉄鉱)には褐色、黄褐色、グレー、グリーンイエロー、グリーニッシュグレーなどがあります。

シデライト(菱鉄鉱)の光沢
ガラス光沢、絹糸光沢、真珠光沢、鈍い
💎参考記事
シデライト(菱鉄鉱)の石言葉
シデライト(菱鉄鉱)の石言葉は
・強固な意思
・ポジティブな変化
・ブレない信念
・生命力とグラウンディング
です。
シデライト(菱鉄鉱)は火星にも
2020年代には、NASAの火星探査車「キュリオシティ(Curiosity)」によって
火星のゲール・クリエーター内でもシデライトが確認され、
古代火星の環境解明に向けた大きな発見として話題となりました。

シデライト(菱鉄鉱)の他の主な鉄鉱石
鉄鉱石とは金属元素である鉄を高い割合で含み、経済的に採掘・製錬することが可能な鉱石のことです。
古代の鉄器生産から近代の産業革命、さらに現代の自動車・建設・機械工業に至るまで、鉄の供給源として人類の文明と産業の発展を支えてきました。
現在、製鉄に活用される鉱物は、鉄含有率順に書くと
1位 マグネタイト(磁鉄鉱)
2位 ヘマタイト(赤鉄鉱)
3位 リモナイト(褐鉄鉱)
4位 シデライト(菱鉄鉱)
の順になります。
シデライトは現在は4位ですがヨーロッパで多く採れたため、古代から中世にかけては主要な鉄鉱石として活用されていました。
パイライト(黄鉄鉱)やピロータイト(磁硫鉄鉱)のように、硫黄を含む鉱物は原則として製鉄には向きません。
硫黄は鋼を脆くする性質があるからです。
シデライト(菱鉄鉱) 誕生日石
シデライト(菱鉄鉱)は「366日宝石図鑑」で12/1の誕生日石に選ばれました。
12/1は日本鉄鋼連盟により「鉄の記念日」に制定されました。

シデライト(菱鉄鉱)の主な産地
シデライト(菱鉄鉱)の主な産地は
・オーストリア🇦🇹
・ドイツ🇩🇪
・カナダ🇨🇦
・ブラジル🇧🇷
・ナミビア🇳🇦
・ペルー🇵🇪
です。
シデライト(菱鉄鉱)の最大の産地 オーストリアのシュタイアーマルク州エルツブルグ鉱山の様子
エルツブルグ鉱山は世界最大規模のシデライト(菱鉄鉱)鉱床として知られています。
古代ローマ時代から採掘が続いており、山全体を段々畑状に切り開いた大型露天掘りの景観でも有名です。
写真はいずれもWikiからお借りしました。

・北側の風景と街並み



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