『スミソナイト』(菱亜鉛鉱) 亜鉛鉱石でもある優しい美しさの石
スミソナイト

スミソナイトはアメリカのワシントンD.C.にあるスミソニアン博物館 (映画ナイトミュージアム2でも有名)の創設に関連するジェームズ・スミソン氏の名前にちなんで命名された淡い色の石です。

スミソナイトについて

スミソナイトとは

スミソナイト亜鉛の炭酸塩鉱物の一つで方解石グループに属する鉱物です。

方解石グループとは

[ A2+ ][CO3]で表せる炭酸塩鉱物のことです。

Aにカルシウム(Ca)やマンガン(Mn)や亜鉛(Zn)

が入ります。

はる
方解石グループには他に
方解石 (Ca)
ロードクロサイト (Mn)
などが属します

スミソナイトは長い間カラミンと呼ばれていました。

しかし成分分析をしたところ、カラミンと呼ばれていた鉱物は

ヘミモルファイト

ハイドロジンカイト(写真なし)

スミソナイト

の3つの別の鉱物が混ざっていることが分かりました。

見た目が似ているだけでなく、同じところから発見されることが多いため同一の鉱物だと思われてしまったようです。

ヘミモルファイト(異極鉱)

カラミンは古代から人気があったと考えられており、

ギリシャ神話にはカドモスカラミンを好んでおり、

青銅を発明したと書かれています。

青銅銅とスズと亜鉛と鉛を混合した合金です。
合金にすることによって硬くなる上、融点が低いことから加工がしやすい金属です。

実際は
紀元前3000年頃にシュメール文明で発明されました。

スミソナイトの名前の由来と和名

カラミンと呼ばれていた鉱物を

成分の違いから3つの鉱物だと発見したジェームズ・スミソン氏にちなみ1832年にスミソナイトと命名されました。

和名は菱亜鉛鉱(リョウアエンコウ)

方解石グループの石の和名には「」がつきます。

スミソナイト方解石グループに属する亜鉛が成分の鉱物なので

菱亜鉛鉱と命名されました。

方解石グループの鉱物に菱という字がつくのは、結晶の形が菱形の物が多いからです。

しかし、スミソナイトは葡萄状の集合体、または肝臓状の形で産出されます。

スミソナイトの成分

スミソナイトは亜鉛鉱床の酸化帯で生成されます。

化学式は ZnCO3

スミソナイトは現在も亜鉛の鉱石として使われています。

鉱石とは

人間の経済活動にとって有用な資源となる鉱物やそれを含有する岩石のことです。


スミソナイトの色

スミソナイト

スミソナイトは本来は無色か白色なのですが、不純物(微量の金属イオン)が入り込むことによって多くの色を示します。

・コバルトやマンガンが入ることによってピンクに

・銅で青や緑に

・カドミウムで黄色に

・鉄によって茶色の

スミソナイトになります。

現在最も市場価値が高いのは青色だそうです。

スミソナイトの硬度

モース硬度 4〜4.5

💎参考記事

石の硬度を表す「モース硬度」

スミソナイトの光沢

・ガラス光沢

・真珠光沢

💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」

スミソナイト

(写真中央の白くなっている部分は光ってしまったもので、実際は淡い青色でした)

スミソナイトの石言葉

・癒し

・浄化

・慈悲

・尽きぬ愛

・思いやり

スミソナイト 誕生日石

無し

💎参考記事

12ヶ月の誕生石と366日の誕生日石」 

スミソナイトの主な産地

・アメリカ🇺🇸

・ギリシャ🇬🇷

・メキシコ🇲🇽

・イタリア🇮🇹

・ザンビア🇿🇲

・ナミビア🇳🇦

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