金属製のアクセサリーにはどんな物があるでしょうか。
この記事ではそれらの種類と特徴について説明します。
ここでいう金属製のアクセサリーにはメッキなどは含みません。
全ての金属製のアクセサリーは合金
合金にする理由
金属製のアクセサリーは主に
・金をベースとした物
・銀をベースとした物
・銅をベースとした物
・プラチナをベースとした物
に分けられます。
金、銀、銅、プラチナともに、
それら単体だと柔らかすぎて加工がしにくいので、他の金属と合わせて合金にします。
合金にするメリット
・金属の強度
・融点
・耐食性 (錆びにくさ)
・潤滑性
といった性質を変化させ、材料としての性能を向上させることができるのです。
割り金
割り金とは
合金にした場合の主たる金属以外の金属のことです。
割り金は1つの場合も複数の場合もあります。
また、割り金によって色の変化を楽しむこともできます。
金をベースとした合金
金と割り金の割合
金がベースのアクセサリーには
K18(18金). K14 (14金). K10 (10金)など刻印がされています。
金の場合 K24というのが純度が100%に近いものです。
ですから
・K18は 24分の18が金
つまり、約75%が金、25%が割り金
・K14は 24分の14が金
つまり、約58.5%が金、41.5%が割り金
・K10は 24分の10が金
つまり、約41.6%が金、58.4%が割り金
ということになります。
金のアクセサリーで最もポピュラーなイエローゴールド (➕銀➕銅)
イエローゴールドは金色なので金のイメージに最も近いですね。
実際の純金よりも黄色が強いです。
イエローゴールドは
金に、割り金として銀と銅が半分ずつくらい入っている合金です。
例えば
100gのK18イエローゴールドの場合
・金が75g
・銀と銅が12.5gずつ
入っていることになります。
ジュエリーには「K18YG」(18金のイエローゴールド)と刻印されることもあります。
日本人の肌によくなじむピンクゴールド (➕銀➕銅➕パラジウム)
イエローゴールドの割り金の銀と銅が同量だったのに対して、
割り金の80%以上が銅という合金がピンクゴールドです。
例えば
100gのK18ピンクゴールドの場合
・金が75g
・銀が5g以下
・銅が20g以上
・(パラジウム少々)
入っていることになります。
ピンクゴールドの難点
・銅が多いことによって金属アレルギーを起こす場合がある
・銅が多いと硬く、割れやすくなるため指輪などのサイズ直しができないことがある
ことが挙げられます。
特に指輪に関しては注意が必要ですね。
ジュエリーには「K18PG」(18金のピンクゴールド)と刻印されることもあります。
プラチナと間違えやすいホワイトゴールド (➕パラジウムなど)
ホワイトゴールドは
金にパラジウムやニッケルが割り金として入っている合金です。
しかし、ニッケルはアレルギーを起こす人が多いことから、
現在はパラジウムを使うことが多くなりました。
さらに銀と銅を加えることもあります。
プラチナと間違えやすいのは、見た目が似ているからだけでなく
和名が
・ホワイトゴールドは白色金
・プラチナは白金
なので混乱しやすいのですね。
100gのK18ホワイトゴールドの場合
・金が75g
・25gがパラジウム(銀も少量入れることもあるようです)
の合金です。
しかし、それだけでは真っ白にならないために
ロジウムでコーティングを施すことが多くあります。
最近はコーティングをしない、やや黄色がかったホワイトゴールドも人気が出てきました。
それを「シャンパンゴールド」や「ナチュラルホワイトゴールド」と呼びます。
ジュエリーには「K18WG」(18金のホワイトゴールド)と刻印されることもあります。
あまり見かけない、グリーンゴールド (➕銀)
あまり見かけませんが、GG または GRGと表記されるグリーンゴールドという物もあります。
グリーンゴールドは
金に銀が割り金として入っている合金です。
和名は
青割り、青金といいます。
100gのK18グリーンゴールドの場合
・75gが金
・25gが銀
です。
銅が入る場合もありますが、銀の比率を高くすると緑色になります。
グリーンゴールドの難点
・柔らかいので加工しにくい
のだそうです。
ですので、あまり見かけることがないのでしょう。
さらに希少なレッドゴールド (➕銅)
レッドゴールドは
金に銅のみが割り金として入っている合金です。
例えば
100gのK18レッドゴールドの場合
・75gが金
・25gが銅
となります。
より赤くするために、
K9.6 (9.6金) のレッドゴールド
(金40%、銅60%)
も作られているそうです!
レッドゴールドは近ごろ人気が高まっているとのことですが、銅が多いので
レッドゴールドの難点
・金属アレルギーを起こす可能性がある
・ピンクゴールドよりさらに硬いのでサイズ直しが難しい
ことが挙げられます。
指輪やピアスではなく、ブローチやペンダントに適しているかもしれませんね。
ジュエリーには「K18RDG」(18金のレッドゴールド)と刻印されることもあります。
その他の金をベースとした合金
パープルゴールド
金にアルミニウムを割り金とした合金です。
日本生まれの合金ですが、残念ながら見たことも写真もありません。
用意できましたら、加筆させていただきます。
銀をベースとした物
銀は白く美しい輝きから、古くから装飾品として利用されてきました。
しかし純銀では
・柔らかすぎて加工が困難
・傷が付きやすい
・黒ずみやすい
ことから、
他の金属 (割り金)との合金の形で加工されています。
アクセサリーの場合、(Sv)925 と刻印されている物が多いです。
それは92.5%が銀で7.5%が割り金という意味です。
そのSv925のアクセサリーには主に2種類あります。
・スターリングシルバーといわれる物と
・銀製品
とだけいわれる物です。
スターリングシルバー (銀➕銅)とは
割り金がすべて銅の合金のことです。
硬度や耐久性に優れた配合で、
日本で作られる銀のアクセサリーはスターリングシルバーが多いです。
・92.5%が銀
・7.5%が銅
の合金です。
スターリングシルバーでなく、Sv925と記されている物
(銀➕銅、鉛、アルミニウム等)
92.5%が銀なのは同じですが
7.5%が銅だけでなく、鉛やアルミニウムやニッケルが入っている合金です。
難点:
シルバー製品であっても、アレルギーを起こすことがあります。
銅をベースにした真鍮
銅も単体では柔らか過ぎるので合金が作られます。
(参考記事:『クリスタルタロット』ペンタクルの8 銅)
銅をベースにしたアクセサリーで代表的なものは真鍮です。
黄銅とも呼ばれますが、brass(ブラス)と言った方がわかりやすいかもしれません。
ブラスバンドのブラスで、トランペットなどの金管楽器は主に真鍮で作られています。
真鍮は
銅と亜鉛の合金です。
金のように輝き、値段も手頃なのでアクセサリーにも使われます。
難点
・錆びやすい
・金属アレルギーを起こしやすい
それでも独特の風合いがあるので、好きな方も多い金属です。
プラチナをベースにした合金
プラチナは銀色の光沢を持つ金属で古代からアクセサリーに使われてきました。
ホワイトゴールドの所にも書きましたが
和名が白金ですが金ではありません。
プラチナの特徴
・熱に強い
・重みがある
・変色しにくい
そのため
日本では結婚指輪にはプラチナを選ぶ方が多いです。
プラチナも100%では柔らかすぎるので
・パラジウム
・ルテニウム
などと合金の形で加工されます。
割金はパラジウムが多いのですが、ルテニウムを少量入れることで強度が増します。
プラチナジュエリーは
プラチナとパラジウムやルテニウムなどの合金です。
プラチナのジュエリーには
Pt950や Pt900や Pt850という刻印が多く見られます。
Pt950は
・プラチナが95%
・パラジウムなどの割り金が5%
Pt900
・プラチナが90%
・パラジウムなどの割り金が10%
最も加工しやすいそうです。
Pt850
・プラチナが85%
・パラジウムなどの割り金が15%
です。
プラチナのジュエリーの場合も
プラチナの含有量をチェックするようにしましょう。
日本ではPt850(プラチナ含有量85%)未満の製品については政府の品位証明が発行されません。
最後に
金などの値上がりにより、ニセモノも多く出回っているそうです。
刻印までしてあると、私どもはお手上げですね。
ですから宝石と同様に信用できるお店で買うことが大切です。