![(81)『日本神話タロット』巫女(女教皇) 「タマヨリビメ」](https://i0.wp.com/harusantarott.com/wp-content/uploads/2021/10/9879C375-974D-42E4-87EF-1D8E9D1C33E4-scaled.jpeg?fit=2560%2C1920&ssl=1)
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上巻の記事一覧
これまでのあらすじ
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兄の釣り針をなくしてしまい「ワタツミの宮」に探しに行った「ホオリ(山幸彦)」は
「ワタツミ(綿津見神) 」の娘「トヨタマビメ(豊玉毗売) 」と恋に落ちます。
やがて「トヨタマビメ」は出産するのですが、
出産するところを「ホオリ(山幸彦) 」に覗かないようお願いしたにもかかわらず「ホオリ(山幸彦) 」は覗いてしまいました。
サメの姿をみられた「トヨタマビメ」は恥ずかしくなり、
産まれた御子「ウガヤフキアヘズ(鵜葺草葺不合命) 」を置いて「ワタツミの宮」に帰ってしまいます。
しかし「トヨタマビメ」は御子のことが心配になり妹の「タマヨリビメ(玉依毗売) 」を
「ウガヤフキアヘズ」の養育係として地上に送ります。
その後「タマヨリビメ」と「ウガヤフキアヘズ」は結婚しました。
『日本神話タロット 極参』 巫女「女教皇」
巫女「女教皇」の意味
・正位置
直感、洞察、知性、優しさ、純潔、神秘的
・逆位置
表面的な知識、無知、神経質
『日本神話タロット 極参』 巫女「女教皇」の解説文(写し)
(「タマヨリビメ」は)出産時、和迩(サメ)の姿になるのを見られ、
姿を消してしまった姉「トヨタマビメ」の子「ウガヤフキアへズ」と結婚をし
「イツセ」「イナヒ」「ミケヌ」「ワカミケヌ」という4人の子を産みます。
末子の「ワカミケヌ」は後に初代天皇「神武天皇」となります。
参考記事
「ウガヤフキアヘズ」と「タマヨリビメ」はどんな神か
初代天皇「神武」の御両親という非常に大切な神であるにもかかわらず、「古事記」「日本書紀」ともに記述はほとんどありません。
「ウガヤフキアヘズ(鵜葺草葺不合命)」を名前から考える
「ウガヤフキアヘズ」が産まれた時の状況を表しています。
・ 葺草(カヤ) …草の代わりに敷いた
・ 葺不合(フキアヘズ) …屋根を造ろうとしたが頂点が合わないうちに産まれた
つまり「ウガヤフキアヘズ」という名前は
「草の代わりに鵜の羽を敷いた、未完成の屋根の産殿で産まれた神」という意味です。
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「タマヨリビメ(玉依毗売)」を名前から考える
・依(ヨリ) …憑く
つまり「タマヨリビメ」という名前は
「神霊の依り代となる美しいヒメ(巫女) 」を意味します。
「古事記」におけるこの場面
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「古事記」の上巻の最後は「ウガヤフキアヘズ」の系譜です。
「ウガヤフキアヘズ」はオバの「タマヨリビメ」と結婚し、
・「イツセ(五瀬命) 」
・「イナヒ(稲冰命) 」
・「ミケヌ(御毛沼命) 」
の四柱を産みました。
後になって
次男の「イナヒ(稲冰命) 」は母が住む「ワタツミの宮」に行き
三男の「ミケヌ(御毛沼命) 」は海の彼方の常世の国に渡りました。
「ワタツミ」と「地上(葦原中国)」の断絶
この系譜をもって上巻が終了すると同時に
天津神でさえ行けなくなってしまったのは
という説もあります。
はるさん的補足
「ウガヤフキアヘズ」と「タマヨリビメ」を祀る山陵
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「ウガヤフキアヘズ」と「タマヨリビメ」に関する記述は少ないのですが、鹿児島県鹿屋市に「吾平山上陵(アイラサンジョウリョウ)」という所があり、お二人の陵墓とされています。
訪れた友人が写真を提供して下さいました。
とても神聖な気持ちになったそうです。
私もいつか訪れてみたいです。
古事記の他の記事
古事記の他の記事はこちらからご覧ください。
上巻(天地開闢から海幸彦山幸彦)
中巻(神武天皇から応神天皇)
下巻(仁徳天皇から推古天皇)