[月] AFTER TAROT『アフタータロット』
「月」のカード 左が「ウェイト版」 右が「アフタータロット」

『アフタータロット』とは

「アフタータロット」は「ウェイト版タロットカード」の少し後を想像して描いたカードです。
(2016年 イタリア・LO SCARABEO社製)

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[月]の『アフタータロット』

添付の解説書

[月]の
『アフタータロット』の解説書
*はるさん的和訳*

「月」は太陽の鏡で、「秘密」や「滅多に日の目を見ない謎」を象徴しています。

中秋の名月の下、マントをまとった女性が2本の柱の間にある小路に立っています。

2匹の犬科の動物が彼女に向かって吠えています。

大きなザリガニが、輝く沼の中から岸に這いあがろうとしています。

参考記事

[月]の『アフタータロット』
*はるさん的見解*

「月」は無意識(潜在意識)の象徴であり、このカードは不安、裏切り、曖昧、幻想、幻滅を表すと言われています

女性が現れた

ウェイト版には人がいませんでした。

人間(や天使)が誰も描かれていないということは、今後の展開が読めない状況を示しています。

「長く続く道」と、「広い荒野」や「底の見えない沼」は終わらない不安や幻想を表していました。

しかし、「アフタータロット」では女性が現れました。

月は女性性の象徴とされています。

女性性とは「感情の包容力や共感力が優れている」ことを意味します。(「女教皇」のカードにも 月が描かれていますね。)

彼女は、不安感はあるものの、考え過ぎることをやめて前に進む決心をしました。

犬や狼に吠えられても毅然としているのはそのためでしょう。

「犬と狼」が女性に向かって吠えている

は、人間の友達でもありますが、何かを恐れて警告する動物です。

愚者」や「隠者」のアフタータロットにも描かれていますね。

特に「隠者」のアフタータロットでは死を司る「ヘルハウンド」かもしれない犬が出てきました。

狼は「死や恐怖」の象徴として描かれることの多い動物です。

「ウェイト版」では犬と狼は月に向かって吠えていました。

しかし、「アフタータロット」で女性が現れると、女性に向かって吠え始めました。

月の満ち欠けや女性など、動く物に対して 本能的に危険を察知して胸騒ぎがして吠えるのでしょう。

加えて、吠えることによって女性を怖がらせようとしているのかもしれません。

身体を半分沼に隠したザリガニ

「臆病」の象徴 ザリガニ
「ウェイト版」では全身を見せて、今にも岸に這いあがろうとしていたザリガニですが、「アフタータロット」では、岸に這い上がろうという姿勢は見せているものの、一歩後退してしまいました。

ザリガニは「臆病」を象徴する生き物です。(お尻を擦り付けて進む特徴からでしょうか)

岸よりも低いところにいるので、全体を見ることは不可能でしょう。

ザリガニは「目に見えない不安」や「人の気配」、「犬や狼の声」、「月のゆらめく光」から「嫌な予感」や「恐怖」を感じ、後退りしてしまったのかもしれません。

色の変化

空や奥の方の大地や沼の色が水色から黄色ががった色に変わりました。

反対に門は灰色から黄色ががった色に変化しています。

◯色が表すイメージ
●青:神の領域
●灰色:俗世間
●黄色:天国、神と人間の間

と言われています。

多くの「アフタータロット」に共通していますが、「月」も、とても神聖な所から少し私たちに近寄って来てくれているようですね。

それと同時に、この場所が俗世間ではなく、崇高な志のある者の場所であることを示しています。

門から「月」の絵を考える



タロットカードには、柱や門が登場します。

門や柱が描かれた「アフタータロット」のカード
女教皇」「教皇」「正義」には柱が、「死神」と「月」には門は描かれています。

柱や門は
●相反する物
●二元性
●何かの境界線 (あの世とこの世、光と闇)
の象徴と言われています。

「月」の場合、もう「死後の世界」とも 解釈できますし、「目に見えない不安だった精神状態から高きを目指す決心が固まった状態」と取ることもできるでしょう。

いずれにしても、女性の心理状態に大きな変化があったと考えられます。

「月」のカードを数字から考える



「月」は18番のカードです。

「18」という数字

「18」には「現状維持」や「動きなし」という意味や、逆に「新しいスタートに立つ」という意味があります。

ウェイト版」ではいつまでも続く不安な状態という印象でした。

しかし「アフタータロット」では女性が現れたことによって、「新しいスタートに立つ」という言葉がぴったりな印象のカードとなっています。

「18」をバラバラにして足すと「9」

「9」は「隠者」のカードです。

「隠者」にも「月」にも「アフタータロット」にはフードをかぶった人物が現れます。

フードは「隠しごと」「秘密」「孤立」の象徴であり、「世間から離れて何かに集中」している様子を表しています。

ただし「隠者」が自分自身を模索するのに対して、「月」は自分以外の何かに刺激やインスピレーションを求めているようです。

「月」を前後のカードの流れで考える



「星」「月」「太陽」のアフタータロット
前のカード「」で、女性は潜在意識と顕在意識を融合させ、目標に向かって歩む決心をしました。

けれども、現実はそれほど順調にいかなかったのかもしれません。

そして、不安になったのでしょう。

それが「ウェイト版」の「月」のカードです。

でも「アフタータロット」では、不安を感じながらも「新しいスタートに立つ」決心をしました。

次のカード「太陽」に向けて活力を溜めている状態でしょう。

「月」のカードには「」のカードにも描かれていた黄色い「ヨッド」または「オーブ」と呼ばれる点が描かれています。

「塔」にも描かれた黄色い点
それらは「神からの警告や愛」と捉えられています。

決意を新たにしたこの女性は、神の加護の下、明るく元気になっていくことでしょう

[月]のカードの運勢とクリスタル

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