胃の検査でお馴染み「バリウム」の鉱石「バライト(重晶石)」

バライトは、硫酸塩鉱物の一種でありバリウムの鉱石です。

バライトの板状結晶が集まってバラの花のように見えるものを砂漠のバラといいます。

砂漠のバラ

バライトについて

バライトの名前の由来と和名

バライトは名前は『重い』という意味のギリシャ語(barys)に由来します。

和名は意味から「重晶石」です。

バライトの比重

鉱物は4.0以上の比重があればヘビージェムといわれますが、バライトは4.5

コランダムのサファイアルビーが4.0ダイヤモンドは3.52ですから、それらの宝石より重いですね。

ちなみに、比重のある代表的な鉱物として辰砂(シンシャ)があり、8.0あります。

他に比重が高いものはキャシテライト(錫石)7.0ヘマタイト(赤鉄鉱)5.3などが挙げられます。資源鉱物として有名なものばかりですね。

バライトの成分

バライトは硫酸塩鉱物の一種です。

💎参考記事

「鉱物はどのように分類するか」化学組織から分類する方法と種類

組成式は

BaSO4
と表されます。

BaSO4
硫酸バリウムで
胃のレントゲン検査をするときに飲むX線造影剤、いわゆる「バリウム」と同じ成分です。
硫酸を体に入れるの?
と思われる方も多いと思いますが
水や胃液に溶けないため、毒性はありません。

バライトの硬度

モース硬度 3〜3.5

💎参考記事 

石の硬度を表す「モース硬度」

バライトの色

バライトは無色、白色、黄色、褐色、赤、青

はる
バライトは白や無色の物が一般的ですが
青色の価値が高いと言われています。
青色の発色原因は鉄です。

バライトの光沢

ガラス光沢、樹脂光沢、真珠光沢

💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」 

バライトの劈開性

バライトは3方向に完全です。

💎参考記事

鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?

とても割れやすいので、加工やカットが難しい石です。

ちなみトリプライトロードクロサイト 

も3方向に完全です。

バライトの用途

バライトは胃の検査だけでなく多くの分野で役に立っています。

石油・ガス掘削


バライトの用途の80%以上を占めるのが、石油・ガス掘削における泥水添加剤(加重剤)です。

泥水の比重を上げ、掘削中の冷却、切削屑の排出、坑壁の安定化、油井の自噴防止などに貢献します。

工業用充填材

塗料

非毒性で白色度が高く、分散性に優れるため、塗料の原料となります。

ゴム、プラスチック

重量調整や補強材として使用されます。

製紙

紙の白色度や不透明度を高めるために使われます。

建築資材

コンクリート骨材や放射線遮蔽材、防音材などにも応用されます。

バライトの市場

バライトは用途が多い鉱物なので世界の市場は、

2022年に14.3億米ドル規模でしたが

2031年には22.3億米ドルに拡大すると予測されています。

バライト 誕生日石

バライトはライトは「366日宝石図鑑」で
4/5の誕生日石に選ばれました。

はる
この鉱物を「バライト」と名付けた
ドイツの鉱物学者ディトリッヒ・グスタフ・カルステンのお誕生日が1768年4/5です。

バライトの主な産地

バライトは世界中でたくさん産出される石です。

主な産地は

アメリカ、カナダ、スペイン、ドイツ、フランス、インド、ルーマニア
です。

日本でもかつて秋田県小坂鉱山、北海道松 倉鉱山 (黒鉱鉱床)、手稲鉱山 (熱水鉱脈)、秋田県河原毛(温泉沈殿物)などから産出されていましたが

現在は全て閉山しています。

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