![『ソグディアナイト』[ソグド石] ソグディアナ地方で発見されたレアストーン](https://i0.wp.com/harusantarott.com/wp-content/uploads/2025/02/A247F4DF-9A84-4BE2-A455-B364DC01D7B7.jpeg?fit=300%2C200&ssl=1)

ソグディアナイトは1968年にタジキスタンで発見されたレアストーンです。
博物館や科学館、鉱物展によく行く私も実物を拝見したことがありません。
ソグディアナイトについて
ソグディアナイトはソグディアナ地方で発見された珪酸塩鉱物です。
ソグディアナ地方というのは中央アジア、サマルカンドを中心とするザラフシャン川流域地方の古名で、現在はほぼウズベキスタンとタジキスタンに属しています。

ソグディアナイト名前の由来と和名
発見地の古代の国、「ソグディアナ」に因みソグディアナイトと命名されました。
和名はソグド石です。
日本で杉健一氏などによって瀬戸内海に浮かぶ岩城島で発見されたスギライトは、とてもよく似ているため、成分を調べるまではソグディアナイトだと思われていました。
ソグディアナイトの成分
ソグディアナイトはジルコニウム、カリウム、リチウムを含む珪酸塩鉱物です。
化学式は
Zr2KLi3Si12O30
と表されます。
スギライトはカリウム、ナトリウム、リチウム、鉄、マンガン、アルミニウムなどを含む珪酸塩鉱物で化学式は
K(Na,□)2Li3(Fe,Mn,Al,Zr)2Si12O30
と表されるのでとても似ています。
ジルコニウムといえばジルコンが思い出されます。
ジルコンはジルコニウムを含む珪酸塩鉱物で化学式は
ZrSiO4 と表されます。
カリウムやリチウムを含むと透明度が低くなるようですが、ソグディアナイトがスギライトより透明度が高いと言われるのは鉄の代わりにジルコニウムが含まれるからと言われています。
ソグディアナイトの硬度
モース硬度 6〜7
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ソグディアナイトの劈開
一方向に完全
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ソグディアナイトの光沢
ガラス光沢
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ソグディアナイトの石言葉
・生命の再生
・よみがえり
ソグディアナイト 誕生日石
ソグディアナイトは3/22の誕生日石です。
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ソグディアナイトの主な産地
タジキスタン🇹🇯
アメリカ🇺🇸
はるさん的補足 ソグディアナと日本
ソグディアナはサマルカンド、ブハラなどの都市国家が建設された西トルキスタンの中心で地理的にシルクロードの要地でした。
ソグディアナの「オアシスの民」であるソグド人は紀元前後から11~12世紀までの約1000年間、シルクロードの交易をほぼ独占した民族です。
正倉院に収蔵されている「白瑠璃椀」や安閑天皇陵から出土した「円形切子椀」とよばれるガラスの器とよく似た物がソグディアナ地方から多数見つかっていることから日本とも交易があったと考えられています。

また、唐から日本に渡った鑑真 (688年~763年) の一行にもソグド人がいたことがわかっています。
ソグド人はヨーロッパ人と同じ緑や青い目、眼窩が深く鼻が高く、
濃い鬚、亜麻色・栗色あるいはブルネットの巻き毛などが特徴の民族です。
大和国は国際色豊かな都市だったのでしょうね。