ラーバは火山噴火によってマグマが地表に噴出し、急速に固まることによって出来た多孔質の鉱物です。
ラーバについて
ラーバは表面に穴がボコボコ空いたものが多く、とても軽い石です。
遠赤外線効果があることから、疲労回復やアンチエイジングのため身にアクセサリーにしてつけたり
多孔質でバクテリアが住み着いてくれることから水槽に入れたり、
水分を吸収する特性を活かして、アロマストーンやバスマットやコースターに使われることが増えてきました。
ラーバの名前の由来と和名
溶岩石は英語で「lava stone (ラーバストーン)」と呼ばれています。
アクセサリーになるような品質のものも、そのまま「ラーバ」や「ラバ」や「ラーバストーン」と呼ばれています。
和名は「溶岩石」です。
ラーバの成分
ラーバの主成分は (水晶や長石と同じ) 二酸化ケイ素です。
化学式は SiO2
その他亜鉛やバナジウム、鉄、マグネシウム、チタンなど様々な物が含まれます。
ラーバには玄武岩、安山岩、デイサイト、流紋岩があり、二酸化ケイ素を含む割合が違います。
二酸化ケイ素の量が多いほど粘性が高く(硬い)なります。
二酸化ケイ素が少ない順に
玄武岩→安山岩→デイサイト→流紋岩
ですので玄武岩の粘性が最も低い(柔らかい)です。
ちなみに富士山の溶岩石は主に玄武岩でサラサラしており、黒く穴が多いのが特徴です。
昭和新山や雲仙普賢岳の溶岩石はデイサイトなのであまり流出せずゴツゴツした溶岩ドームを形成しました。
富士山の天然水の元となるのは富士山が噴火した時にできた玄武岩(ラーバ)です。
ラーバが多孔質な理由
ラーバはマグマが地表付近に噴出した時に圧力減少によりマグマに含まれていた水分などの揮発成分が気体(火山ガス)となりマグマが発泡しつつ固まります。
ですから孔が無数に形成されるのです。
一般的マグマは揮発成分である水分を大量に含んでいます。
ラーバと軽石の違い
ラーバとよく似た物に「軽石」があります。
軽石も多孔質で、かかとのケアなどでお馴染みですがラーバとは成分が違います。
ラーバは火成岩に属しますが、軽石は (火山によって産出されますが火成岩ではなく) 主にアルミニウムやアルカリ金属の複合ケイ酸塩から成ります。
軽石は火山から噴出された固形物ですが溶岩ではない火山砕屑物(サイセツブツ)の一種です。
ラーバの活用
①ラーバは遠赤外線を放出します
遠赤外線は身体を芯から温める効果があると言われているので、ブレスレットやネックレスにされたり、
ヨガなどの床の素材に使われることもあります。
アンチエイジングや美肌効果が期待できると言われています。
②ラーバは水槽に入れると水質が安定します
ラーバは多孔質なので、水槽に入れると孔にバクテリアや微生物が繁殖しやすくなります。
バクテリアや微生物は水質を安定させるのに役立ちます。
ラーバは軽量なので扱いやすいのもメリットです。
しかも他の石材と比べても水に溶けにくい性質なのでミネラルが溶け出しにくい(水のpHが変わりにくい)のもメリットです。
③ラーバは水を吸収しやすい性質です
ラーバはとても吸水性が高い性質です。
バスマットやコースターによく珪藻土が使われていますが、ラーバの製品も増えてきています。
ラーバをパウダー状にし、パルプなどの植物繊維をブレンドして泥水状にし、板状にして乾燥させて作るという技法で開発されました。
吸水性は珪藻土の1.5倍、乾燥性が1.2倍あると言われており、雑菌や臭いを抑える効果も高いそうです。
ラーバの商品はますます増えそうですね!
ラーバの硬度
モース硬度 3.5〜4
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ラーバの光沢
なし
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ラーバの色
ラーバは黒いものが多いですが、灰色、赤、青、茶色などもあります。
ラーバを使ったカメオ
ラーバは黒い多孔質の物が多いのですが、イタリアのヴェスピオス山のラーバは白っぽく、孔も少なめなため、カメオの材料に使われます。
カメオの材料として有名なカーネリアンやサードオニキスやオニキスよりも柔らかい上、色の濃淡があるのでラーバはカメオの材料に適した素材です。
18世紀にポンペイ遺跡が発見されると、イギリスをはじめ、ヨーロッパの富裕層がポンペイを訪れるようになりました。
イタリアはカメオの生産地として古くから有名な国だったことから、ヴェスピオス山のラーバを使ったカメオが作られお土産物として人気になりました。
今でも、ポンペイ遺跡の土産店ではヴェスピオス山のラーバを使ったカメオを買うことができるそうです。
ラーバの石言葉
・勇敢
・夫婦円満
・絆
・安定
ラーバ 誕生日石
8/24
💎参考記事
ラーバの主な産地
・インドネシア🇮🇩
・イタリア🇮🇹
・中国🇨🇳
・アメリカ🇺🇸
・日本🇯🇵
持って帰ると逮捕されることもあるようなので、お店で購入するようにしましょう。