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これまでのあらすじ
葦原中国は「アマテラス(天照大御神」の孫
「ニニギ(邇邇芸)」が治めることになり
「サルタビコ(猿田毗古神)」の先導で高千穂に降臨しました。
『日本神話タロット』鏡ノ弐「ニニギとコノハナサクヤの出会い」
鏡ノ弐(カップ2)カードの意味
・正位置
結婚、婚約、運命の出会い、関係の前進
・逆位置
すれ違い、気まずい関係、不一致
『日本神話タロット 極参』
鏡ノ弐
「ニニギとの出会い」解説文(写し)
葦原中国を統治するために地上に降りた
「ニニギ」は
「コノハナサクヤヒメ(木花之佐久夜毘売)」と出会い一目で恋に落ち、すぐに求婚しました。
もちろん「コノハナサクヤヒメ」も
「ニニギ」のことを気に入ったため、結婚したいことを父の
「オオヤマツミ(大山津見神)」に話しをしに行きました。
参考記事
「古事記」におけるこの場面
「ニニギ」は
笠沙の岬(現在の野間岬な辺りと思われています)
で美しい乙女に会いました。
「カムアタツヒメ(神阿多都比賣)」
またの名を
「コノハナサクヤヒメ(木花之佐久夜毘売)」といいます。
父がお答えするでしょう。
「コノハナサクヤヒメ(木花之佐久夜毘売)」
とはどんな姫か
「アメノウズメ(天宇受売命)」が「古事記」のコケティッシュなアイドルだとすると、
「コノハナサクヤヒメ」は正統派の美女という位置付けでしょうか。
天孫「ニニギ」と結婚し、やがて初代天皇「神武天皇」のひいお婆さまになるお方です。
ただし、ただお人形のような美女ではありません。
この後、火を放った所で出産をして見せる、根性のある美女なのです。
名前から考える
まずは通称の「コノハナサクヤヒメ(木花之佐久夜毘売)」から見てみましょう。
サク(佐久)…咲く
ヤ(夜)…助詞
ヒメ(比賣)…女性
つまり「桜の花の咲くように咲き栄える女性」という意味ですね。
次に最初に名乗った「カムアタツヒメ(神阿多都比賣)」を見てみましょう。
アタ(阿多)…鹿児島県南さつま市から野間半島にわたる地域
ツ(都)…助詞
ヒメ(比賣)…女性
つまり「神聖な阿多の女性」という意味です。
これからしばらく「コノハナサクヤヒメ」の物語が続きます。
このブログでは、通称の「コノハナサクヤヒメ」で表記して参ります。
はるさん的補足
神々のプロポーズ
この場面で「ニニギ」は「コノハナサクヤヒメ」にいきなり父親の名前を聞きました。
「古事記」では今回のように身分の高い方が道で綺麗な女性を見染めて結婚を申し込む時も、父親が誰かを聞くことがあります。
この後出てくる「雄略天皇」も、
川で洗濯をしていた美しい乙女にいきなり
「お前は誰の子か。」
と問いました。
プロポーズにあたっては、天皇や同等の身分のお方であっても女性の父親に許しを乞うのが必須だったことがわかります。
古事記の他の記事
古事記の他の記事はこちらからご覧ください。
上巻(天地開闢から海幸彦山幸彦)
中巻(神武天皇から応神天皇)
下巻(仁徳天皇から推古天皇)