(23)『古事記』のアイドル「アメノウズメ」
伊藤龍涯 画 右側 白とピンクの衣装がアメノウズメ
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(23)『古事記』のアイドル「アメノウズメ」

(22)までのあらすじ

ウケイ」によって高天原に残ることを許された「スサノオ」は、調子に乗って乱暴な振る舞いをしました。

アマテラス」は怒って天岩戸に閉じこもってしまいます。

すると高天原も地上も真っ暗になってしまい、災いも起きるようになりました。

そこで「オモイカネ」を中心に「アマテラス」を引っ張り出す大作戦「天岩屋祭り」が計画されます。

その時に踊って神々に拍手喝采を浴びたのが「アメノウズメ」です。

「アメノウズメ」とは

歌川豊国 画 天岩戸 中央がアメノウズメ
日本最古の踊り子で神楽や俳優といった芸能の祖神とされる女神「アメノウズメ」は「古事記」ではどのように記されているのでしょうか。

「アメノウズメ」を名前から考える

「古事記」での漢字表記
天宇受売女命

アメノウズメノミコト

アメ、、、天の、高天原の
ウズ、、、神事の際に頭に挿す枝や花「挿頭(カザシ)」のことか?
、、、、女性
ミコト、、神

つまり「アメノウズメ」は
神事における特別な役割をする髪飾りを挿した女神」という意味で巫女的存在だったと思われます。

下の写真は三重県にある「天岩戸」です。

「アメノウズメ」が登場する場面

古事記」では「アメノウズメ」が登場するのは3箇所です。

①「天岩屋」での踊り

岩屋に閉じこもっている「アマテラス」に戸を開かせるためには

何か楽しいことがあるのかな

と思わせる必要がありました。

そこで神々の前で踊ることを「オモイカネ」に任命されたのが「アメノウズメ」です。

アメノウズメ」は笹の葉を持ち、体には日陰の蔓をかけ、頭にはまさきの葛をかぶって桶を伏せてその上で踊ります。

ですが、踊り始めて服がはだけ裸踊りの状態になりました。

アメノウズメ」=ストリップ

と思われることがありますが、踊りの最中に「神がかり」いわゆる「トランス状態」にあったと言われています。

②「天孫降臨」の場面

アマテラス」の孫「ニニギ」が地上に降臨する時に「ニニギ」に随伴者の1人として同行します。

アメノウズメ」は大小の魚を集めて

アメノウズメ
ニニギに仕えるか
魚たち
お仕えします
ところがナマコは何も答えませんでした。

そこで怒った「アメノウズメ」はナマコの口を小刀で裂いてしまいました。

③「猿女の君(サルメノキミ)」の場面

ニニギ」の天下りを先導した「サルタヒコ」の名前を聞くように「アマテラス」と「タカミムスビ」に命じられました。

アメノウズメ」が気後れしない性格だと見込まれての命令でした。

アメノウズメ」は「サルタヒコ」の名前を明かしたことから「サルメ」の祖神となりました。

また一説には「アメノウズメ」は「サルタヒコ」と結婚したとされています。

②③については後日別記事にします。

猿田彦神社内 さるめ神社 (三重県)

神としての「アメノウズメ」

おかめ
アメノウズメ」は芸能の始祖神福の神おたふくおかめ等と称され、京都府の芸能神社、長野県の鈿女(ウズメ)神社などで祀られています。

お面などでお馴染みの「おかめ」の起源は「アメノウズメ」とされ、それほど美人でないものの人気があり縁起がいい物とされているようです。

はるさん的補足

鎮魂祭
アメノウズメ」は衣装がはだけても踊り続けたというエピソードが有名です。

しかし、単に踊ったということに意味があるわけではありません。

アメノウズメ」が桶をふせてその上に乗って踏み鳴らすという所作が、空洞の器を振動させ活性化させることでそこに魂を呼び込む意味を持つと言われています。

それは後世の儀式書の類にも鎮魂祭の所作として記されるものと同じです。

鎮魂祭は新嘗祭に先だって行われる祭儀ですが冬至の頃、太陽の復活を祈願して行われるものといわれます。

天岩屋こもり」を日蝕の神格化と捉えるせつもありますが、太陽神が最も弱っている状態である、冬至の時期の神格化と考えることもできます。

新嘗祭は現在「勤労感謝の日11/23」となっていますが、それは旧暦の11月に合わせた日です。

旧暦の11月下旬は現在の冬至の時期に当たります。

徐々に弱っていた太陽の力が冬至を境に復活するということで、「天岩屋の神話」成立の背景に冬至と鎮魂祭や新嘗祭が反映されていると言えるでしょう。

古事記の他の記事

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中巻(神武天皇から応神天皇)

下巻(仁徳天皇から推古天皇)

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コメント一覧
  1. はるさん的補足、今回も興味深い考察ですね!
    いろいろ勉強になります。

    • ありがとうございます♪

      補足に力を入れているのでそう言って下さるのはとても嬉しいです。
      鎮魂祭のYouTubeがありました。
      ちゃんと見たことがなかったのですが、なんとなくナルホドね!って思いました。

  2. アメノウズメの舞は、宮中の神楽や民間の神楽、新嘗祭の前の日の鎮魂祭の起源なんですね。神楽は、能の舞、狂言の舞、歌舞伎の銚子にもなっていますね。
    俳優や、芸術の神さまだから、芸術で身を立てたい人は拝んだほうが良さそう。ただ、白山神社は山盛りありましたが、こちらが守護神の神社の数は少なそうな気がします。

    • 舞の起源のようです。というか、舞という物が古事記成立時にあり、その起源を天津神であるアメノウズメにしたというところかも知れません。
      白山神社のキクリヒメやお稲荷さんのウカノミタマに比べて、アメノウズメは古事記で大切な役割りを担っているのですが神社は確かに少ないですね。

      白山神社は夫婦円満、お稲荷さんは五穀豊穣と商売繁盛。
      それに対してアメノウズメは芸能の神様なので、ニーズが少なかったのかも知れませんね。

  3. 芸能のセンスもあり、おそろしい風体のサルタヒコにもひるまずに話しかけ、
    ニニギ一行のおつきを務めるからには相当機転のきく頭の良さなどもあったでしょうに、
    意外に神社さんとなると単独でなくサルタヒコとセットという感じの事が多いんですよね。。
    神社さんとなると、やはり芸能が前面に出てくる感じでしょうか。
    伊勢神宮内宮の近くにある猿田彦さん⛩同社内にある
    さるめ神社さんには、Exileのメンバーや吉本の小籔さんたむけんさんほか、
    いろんな方が奉納旗を上げておられる様子が見られました

    • 猿田彦さんに「私のことは知ってるわよね」って感じで話しかけるんです。
      で、初対面のはずなのに知ってるから笑えるんですけど。

      豪華なメンバーが参拝されてますね!さすがウズメさん❣️

  4.  ≪…天岩戸…≫のナラティブを数の言葉ヒフミヨ(1234)に・・・

    [天岩戸]を[筋交い]とするモノを西洋数学の送り返して来たモノので観ると、

     [ながしかく](1×(e-1))の[鉤股弦]は、 1²+(e-1)²=(√(e²-2e+2))²      に。

      [筋交い]の方程式(e²-2e+2=0)の解は、  e=1±√2i                に。

     太陽(ヒ)の四区分 朝 昼 夕 晩 を[正方形](1×1=1)に託すと[√2](筋交い)   に。

     太陽(π)の四区分(ヨ)は、[√2](弦)で[原始正四角形](√2×√2=2)        に。

     ここに、[ヒ]の[ヒ]と巡りで、[フ]                          に。

      ヒフミヨは時空間にて閉じている

      i²=-1  の[黄泉]の国の[正方形]は、『ながしかく』が、大和言葉の【ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・こ・と】の平面(2次元)からの送りモノとして眺めるとこう観える。 この風景は、絵本の力で・・・

        もろはのつるぎ   (有田川町電子図書館)

     数の言葉ヒフミヨ(1234)のシンタックスとセマンテックスを百人一首の本歌取りで・・・

      久方の光のどけきながしかく静心なく四角なるらむ

      もろともにあわれと思へヒフミヨは根より他に知る人もなし
     
      数の緒よ絶えなば絶えねながらえば数えることのよはりもぞする

    • ありがとうございます!
      さすが知の神オモイカネさまです
      コメント何度も読みましたが、全部は分かりません(泣)
      古事記は暗号の書とも言われていますが、数字で表すとかえってロマンチックに感じます。

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