![ラピスラズリから作る「ウルトラマリン」](https://i0.wp.com/harusantarott.com/wp-content/uploads/2021/06/2A0EB8EB-0E35-4687-A64E-2E6E7CD4734D.jpeg?fit=512%2C288&ssl=1)
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参考記事ラピスラズリから作る顔料
鉱物をすり潰して作る顔料は 色々あります カルサイト →白 ルビー →赤 孔雀石 →緑 などです それらの中で、一番有名で 一番高価な顔料の材料は ラピスラズリでしょう
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ラピスラズリを使った顔料の歴史
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最初は「原産地」アフガニスタン
ラピスラズリを粉末にして顔料として最初に利用されたのは
6〜7世紀に出来たと言われる
アフガニスタンの寺院の洞窟画とされています
これは、すべての鉱物を顔料として使った物の
最初の物と言われています
現在も
バーミヤン石窟(アフガニスタン)の 天井画や
キジル石窟(中国ウイグル自治区)に
鮮やかな色彩が残っています
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イタリアで人気に
14〜15世紀にかけて、イタリアの装飾写本や陶板画に
使用されるようになりました
「べリー公のいとも豪華なる時祷書」 が有名です
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多く使われました
この時期が使用量の最盛期だった
ようです
スクロヴェーニ礼拝堂 の壁画が有名です
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海を渡って来たから
「ウルトラマリン」
14、5世紀にはラピスラズリの原石がアフガニスタンから海路で
イタリアのヴェネツィアまで
運ばれて来ていました
そのため
ヨーロッパではこの顔料は
「ウルトラマリン」
と呼ばれていました
金より貴重な
「ウルトラマリン」
「ウルトラマリン」はラピスラズリをただ砕いた物ではなく、
ラピスラズリから青の成分を抽出し、
濃縮させなくてはいけないなど、
手間のかかる顔料です
したがって、非常に高価な
顔料となり
「金より貴重な顔料」
と呼ばれるようになりました
「ウルトラマリン」を
手に入れた主な画家と
入れられなかった画家
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手に入れた画家
フラ・アンジェリコ1425年頃、描かれたとされる
「受胎告知」(画面1番上参照)は初期ルネサンスの傑作と 言われています
修道士だったフラ・アンジェリコは
マリアさまの羽織る布に
ふんだんに「ウルトラマリン」を
使用しました
ラファエロ
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ひざまずくヨハネを描いた
「牧場の聖母」もマリアさまの
羽織る布に「ウルトラマリン」
を使っています
1506年、ラファエロが23歳の作品です
フェルメール
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ラピスラズリの顔料に魅せられた
画家の1人です
「真珠の耳飾りの少女」は1665年の
作品です
フェルメールは、「真珠の耳飾りの少女」や
「牛乳を注ぐ女」など、身分の高くない人の
風俗画に「ウルトラマリン」を
使用しました
高価な「ウルトラマリン」を
たくさん使ったため、
家族は困窮してしまいます
しかし、後世、「ウルトラマリン」は
「フェルメールブルー」とも呼ばれるように
なりました
手に入れられなかった画家
ミケランジェロ![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2021/06/D73E43EC-5858-4734-9DA2-ACAE356C168D.jpeg)
「ウルトラマリン」を
手に入れられなかった画家は
たくさんいます
その1人がミケランジェロです
ミケランジェロが1500年頃製作した
「キリストの埋葬」は右下の部分が未完成です
そこに「ウルトラマリン」の
マントを羽織ったマリアさまを
描きたかったのではないかと推測されています
しかし手に入れることが出来なかった
だから、この絵は未完成で終わってしまったのだ
と、言われています
「ウルトラマリン」のその後
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クリスティアン・グメリン氏によって
「ウルトラマリン」の代わりの顔料が
開発されました
高品質で安価な代用品が出たことで
「ウルトラマリン」は徐々に
姿を消していくことになりました
でも、今でも、
天然「ウルトラマリン」に
こだわる画家はいるので
生産はしているそうです
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