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『日本神話タロット』「スクナヒコナの旅立ち」
これまでのあらすじ「オオクニヌシ」が国作りをしようとしていると、海の彼方から「スクナヒコナ」がやって来ました。
「スクナヒコナ」は「カミムスビ」の子で、とても知恵のある神でした。
「オオクニヌシ」と「スクナヒコナ」は仲良く国作りをしました。
『日本神話タロット』勾玉ノ漆 「スクナヒコナの旅立ち」
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カードの意味
・正位置
ひと休み、成果の査定、方法の再考
・逆位置
結果に不満、予定外
『日本神話タロット 極参』
勾玉ノ漆
「スクナヒコナの旅立ち」の解説文(写し)
国作りの途中、スクナヒコナは「もう自分は必要ない」
と告げ、海の向こうの常世の国へ渡って行ってしまいました。
「常世の国」とは永遠の世界という意味だと思われ、海の彼方にある異郷を指します。
その声は誰かの声ではなくオオクニヌシ自身の内なる声でした。
この国は争うために作るのではない。
幸せになるために作るのだと。
参考記事
「古事記」におけるこの場面
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「オオクニヌシ」と国作りをした後「スクナヒコナ」は常世国(トコヨノクニ)に渡って行きました。
「スクナヒコナ」の名前を知っていた「クエビコ」は今は「山田のカカシ」呼ばれています。
「クエビコ」は歩けませんが、あまねく天下のことを知っている神です。
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「オオクニヌシ」がこれから1人でどうしようかと悲しんでいると、海を光照らしてやって来る神がいました。
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オオモノヌシ
私をしっかり祀りなさい。
そして一緒に国を作り上げよう。
そうしないと国は完成しないだろう。
そして一緒に国を作り上げよう。
そうしないと国は完成しないだろう。
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オオクニヌシ
どのように祀ればいいのか?
![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2022/04/DF702505-8BCB-48D9-8B8B-1CA2892AACCB-150x150.jpeg)
オオモノヌシ
私を大和の国を取り囲む青垣の東の山の上に祀りなさい。
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はるさん的補足
「日本書紀」に書かれている「オオクニヌシ」
![](https://harusantarott.com/wp-content/uploads/2022/04/CD3C99B0-F2E1-48F2-8DD0-7DB1061A913E-1024x768.jpeg)
「オオクニヌシ」は「古事記。」では「スサノオ」の6代子孫だと書かれています。
しかし「日本書紀」では「スサノオ」の子とされています。
「日本書紀」には国作りの過程もなく「スクナヒコナ」と天下を築いたと紹介するだけです。
そして
「古事記」では「オオクニヌシ」に奈良三輪山の「オオモノヌシ」が協力し、国を開拓することになっていますが
「日本書紀」では「オオモノヌシ」は「オオクニヌシ」の分身または同じ神としています。
つまり、「日本書紀」の編纂者は三輪山に鎮座するのは「オオクニヌシ」だと思っていたことになります。
今回の「日本神話タロット」の解説は「日本書紀」の解釈に基いたものでしょう。
「オオクニヌシ」や「オオモノヌシ」はこれからもまだまだ波瀾万丈な人生が待ち受けています。
お楽しみに、、、
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中巻(神武天皇から応神天皇)
下巻(仁徳天皇から推古天皇)
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