[塔] AFTER TAROT『アフタータロット』
「塔」のカード 左がウェイト版 右がアフタータロット

『アフタータロット』とは

「アフタータロット」は「ウェイト版タロットカード」の少し後を想像して描いたカードです。
(2016年 イタリア・LO SCARABEO社製)

詳しくはこちらをご覧ください

[塔]の『アフタータロット』

添付の解説書

[塔]の
『アフタータロット』の解説書
*はるさん的和訳*

「塔」は明確な変化が突然起こることを表すカードです。

燃えるような稲妻に打たれて、塔は崩壊され、地面に崩れようとしています。

王様と王女様は、転落死して地面に横たわっています。

この塔の構造上、飛び降りるしかなかったのです。

コウモリの群れが暗い夜空に現れました。

まるで、塔の後ろで渦巻く雲のようです。

参考記事

[塔]の『アフタータロット』
*はるさん的見解*

王様と女王の死

「ウェイト版」で、窓から飛び降りていた男女は「アフタータロット」では亡くなってしまいました。

王冠も落ち、女王の冠も地面に転がっています。

これらは、人間の思い上がりに対する戒めであり、人が築く物質的な物や名誉の儚さを表しています。

コウモリの群れが現れた

日本では、コウモリを「蝙蝠」と書くように 「幸福」のシンボルと取ることが多いです。

しかし、西洋では、ヴァンパイヤを連想させる動物として「不吉」や「無知」の象徴として使われるようです。

悪魔」のカードの悪魔も、コウモリの羽をつけてますね。

数字から考える

「塔」は16番のカードです

①バラバラにして足すと「7」。「7」は「戦車」のカードです。

勢いだけで進むのは、危険である」とか「争いと戦いの後には(一時的に勝ったとしても)崩壊しかない」と読み取ることができます。

②8×2=16
8」は「」のカードです。

ですから、「戦っている二者が『愛』や『理解して相手の気持ちを受け止める気持ち』を持って歩みよれば、崩壊は免れるかもしれませんよ。」と教えてくれていると、読むこともできるでしょう。

③窓の数「3」と窓の形「4」角形

とてもはっきり描かれています。

これらは顕在化した物を指すでしょう。

発展や自由を表す「3」、安定しているけれど、物質世界の限界を表す「4」。

人間が作ったものは、衝撃的な天災や戦争で、すぐに破壊されると受け止めることができます。

また、「3」は「女帝」、「4」は「皇帝」のカードです。

女帝」と「皇帝」のアフタータロット
「塔」の2人を「女帝」と「皇帝」と考える人もいるようですが、私はあのお2人が住む(または密会)には質素過ぎると思います。

「塔」の絵の2人は塔の上に王冠をつけたことや、夜にも関わらず女王が冠をつけていたことから、「作り上げたものに執着している別の男女」と考えるのが自然でしょう。

色の変化

色が表すイメージ

青:神の領域
黄色:天国、神と人間の間
灰色:俗世間

「塔」の男女はこの塔を神聖な場所と考えていたのでしょう。

ですから「ウェイト版」では塔の色は灰色で、土台は青と灰色になっていました。

神聖な気持ちと、俗世の気持ちが混在していたようです。

かれ等の着ていた服の色も青で、王様は灰色のブーツを履いていました。

「アフタータロット」では2人は亡くなってしまいましたので、全てが黄色みがかりました。

2人はやや名誉や財産に固執していたものの、敬虔に生きていたのではないでしょうか。

第2弾の雷が直撃

建物の中ほどに、また落雷しました。

これで完全に木っ端微塵になってしまいました。

ではこのカードは「雷という天災や攻撃で、人が作った物なんてすぐに壊れるよ」と言いたいのでしょうか。

もちろんそういう事もありますが、雷という物を「神の啓示」と、捉えることもできます。

フランス革命時、描かれたイラスト
フランス革命時に描かれたこの絵では、よどんだ雲を撒き散らす民意の表れとして雷が描かれています

(出典:フランス革命時代に描かれた「稲妻」に隠された意味とは?)

黒地に「黄色」の光には「情報」「知識」「インスピレーション」という意味があります。

「塔」の絵の雷と「ヨッド」または「オーブ」と呼ばれる黄色い点を神からの警告や愛と捉えることができるのです。

オーブ
違う見方をすることによって、柔軟に「知識」や「意見」を取り入れ、今までの固定概念を捨てる

そうして、希望が生まれるでしょう。

次のカードは「星」です。

[塔]のカードの運勢とクリスタル

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コメント一覧
  1. さゆ より:

    タロットの塔は変化を表すカード。ウェイト版タロットでは、二人の表情は苦しそうでも、もしかしたらと、崩壊→再生→挑戦への変化を思い描くことができました。
    が、アフターの絵は、崩壊がそのまま続いた感じ。再生を望んでいたのに、ちょっと悲しいです。
    唯一、救われることは、黄色がかっていることです。天国に行ったと考えられると思います。が、この世界で助からなかったことを考えると、やはり気持ちが明るくなれないです。
    これと死神、悪魔のアフターは、希望が見い出せず、困るのでは?アフタータロットは占いでは使いにくいのではないかと思いますが、どうでしょうか?
    コウモリが西洋と違って日本や中国では、縁起がいいとされていたことを初めて知り、びっくり。知識が増えました。ありがとうございます。

    • harusan0112 より:

      「死神」に関しては宗教的な考え方で捉えると、善き人だから、彼らは天国に行くからハッピー、
      「悪魔」は生みの苦しみはあるものの、緩い鎖の下、ある程度の自由を満喫できる
      「塔」は、固定観念を捨て、柔軟に考えられるようになり、そこから
      希望が生まれる
      と、占うかな。

      コウモリは、最近コウモリンという仮面ライダーがいたようですので、正義の味方的なシンボルでもあるようですね。

      でも、wiki によると、「偉い人がいない時だけ威張る人」的にも使われていたようですよ。

  2. harusan0112 より:

    よしちゃんコメント(はるさん代筆)
    彼らは塔を建て、その上にいなければ、死なずに済んだのですね。
    思い上がりや油断、欲望などへの執着が一番良くないのだと感じました。

    • harusan0112 より:

      思い上がりや油断、欲望への執着、なかなか捨てられそうにありません(笑)

  3. harusan0112 より:

    小鳥遊さんコメント  (はるさん代筆)
    「悪魔」が物欲性欲といった、人の俗的な堕落を示すのに対し、「塔」は知性、霊性の崩壊を示すと、ウェイト氏が述べています。
    それぞれのアフターでは、そこを徹底した感じがしました。
    なので、
    柔軟に「知識」や「意見」を取り入れ、今までの固定観念を捨てる
    という、はるさんの見解に深く頷きました。
    神の恩恵としての崩壊の徹底が見られたカードですね。

    • harusan0112 より:

      ありがとうございます♪♪
      知的、霊性の崩壊というのは、大きな意識の変革ですか。
      フランス革命のような大革命でなくても、思い込みを捨てるようなという意味ですね?

      • harusan0112 より:

        小鳥遊さんコメント (はるさん代筆)

        そうです。大変革よりは個人、グループ、組織の思い込みの解放、価値観の変換ですね。
        それでも、この雷は太陽色の黄色ですから、この崩壊は神の恩恵でもあります。
        この塔は「偽りの家」とも書かれていますから、偽りを正されたのですね。

        • harusan0112 より:

          ありがとうございます♪
          「偽りの家」とも書かれていたのですね!
          解説書に「構造上、飛び降りるしかなかった」と書かれているのは、そういう事だったんですね!.

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