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『日本神話タロット』勾玉ノ捌(ペンタ8)「スサノオの試練」
これまでのあらすじ「ヤガミヒメ」に選ばれたことで「オオクニヌシ」は八十神達に嫉妬され命を狙われます。
2回殺され、その度生き返りましたが、八十神が狙いにくるのでスサノオのいる根の堅洲国に行き助けを求めることにしました。
『日本神話タロット』勾玉ノ捌「スサノオの試練」
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カードの意味
・正位置
訓練、修行、地道な努力
・逆位置
手抜き、疲労感、能力の出し惜しみ
『日本神話タロット 極参』勾玉ノ捌
「スサノオの試練」の解説文(写し)
助けを求め訪ねたのは、根の国にあるスサノオの宮でした。オオナムチ(オオクニヌシ)はそこで出会った女神と一目で恋に落ちました。
その女神はスサノオの娘のスセリヒメでした。
スセリヒメとの婚姻を申し出たオオナムチに、スサノオは嫌がらせをします。
スズメバチやマムシのいる部屋に泊まらせたり、草原を歩かせ火を放ったり
「頭のシラミを取れ」と言いシラミ取りをさせますが、頭にいたのはムカデでした。
スセリヒメの協力もありオオナムチは試練を乗り越えました。
参考記事
「古事記」におけるこの場面
「古事記」では「スサノオ」の試練に
「オオクニヌシ」の対応(「スセリヒメ」の救済)が都度書かれていますが
「日本神話タロット」では試練と対応(救済)を分けています。
「日本神話タロット」では次回「オオクニヌシ」の対応を取り上げます。
「オオクニヌシ」の対応(「スセリヒメ」の救済)が都度書かれていますが
「日本神話タロット」では試練と対応(救済)を分けています。
「日本神話タロット」では次回「オオクニヌシ」の対応を取り上げます。
2人は一目で惹かれ合いすぐに契りを交わしました。
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スセリヒメ
とても麗しい神様がいらっしゃいました
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スサノオ
こいつは葦原色許男(アシハラシコオ)だ
「葦原色許男」というのは葦原中国の勇敢な男という意味です。
「スサノオ」は一目で「オオクニヌシ」を認め婿として試練を与えていたものと思われます。
「スサノオ」は一目で「オオクニヌシ」を認め婿として試練を与えていたものと思われます。
「スセリヒメ」は蛇を祓う呪力のある比礼(ヒレ)を夫の「オオクニヌシ」に授けます。
比礼というのは呪力を持ったスカーフのような物です。
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スセリヒメ
蛇が噛みつこうとしたらこの比礼を振って追い払いなさい。
次の日はムカデと蜂の部屋に入れられましたがまた比礼のおかげで無事出ることができました。
続いて「スサノオ」は矢を放ち
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スサノオ
矢を取ってこい
辺りは炎に包まれました。
するとネズミが現れ
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ネズミ
中はカラッポ、外はすぼまっている。
ネズミは「オオクニヌシ」に矢を差し出しました。
「スサノオ」は「オオクニヌシ」が死んだと思い野原に立ちましたが、「オオクニヌシ」は姿を現し「スサノオ」に矢を差し出しました。
次に「スサノオ」は「オオクニヌシ」を家に連れ込み
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スサノオ
頭のシラミを取れ
すると「スセリヒメ」は「オオクニヌシ」に
ムクの木の実と赤土を与え「オオクニヌシ」がムカデを噛み潰しているように見せました。
「スサノオ」はさすがに感心しました。
はるさん的補足「スセリヒメ」とは
「オオクニヌシ」と一目で惹かれ合った「スセリヒメ」とはどんな女性でしょうか。「スサノオ」に溺愛されていますが「スサノオ」の奥さんとなった「クシナダヒメ」や「カムオオイチヒメ(稲荷神の母)」の子供ではなく、母親は不明です。
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「スセリヒメ」を名前から考える
「スセリヒメ」は「古事記」では「須世理毗売」と表記されています。「スセリ」は進む、荒ぶる という意味なので、勢いよく物事を行っていく激しい女性だと思われます。
下の写真は「春日大社」の「オオクニヌシ」と「スセリヒメ」を祀る「夫婦大国社」です。
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「スセリヒメ」は何者か
「スサノオ」からの試練以外でも「オオクニヌシ」を助けます。しかし「スサノオ」の娘という高い身分である「スセリヒメ」と結婚したにも関わらず「オオクニヌシ」は浮気三昧。
(そもそも「オオクニヌシ」は八十神と争ってゲットした「ヤガミヒメ」のことをもう忘れたのでしょうか。)
そんな「オオクニヌシ」と結婚したのですから激しく嫉妬します。
「スセリヒメ」は「古事記」に登場する場面は多いのですが、のちに出てくる「オオクニヌシ」の系譜には「スセリヒメ」の名前すら出てきません。
また「スサノオ」の娘でありながら「命」や「神」といった敬称も付けられていません。
そして「オオクニヌシ」に渡した比礼には呪力がありました。
これらのことから「スセリヒメ」は呪力を備えた巫女的存在だったと考えられます。
「スセリヒメ」についてまとめると
・「スサノオ」が溺愛する娘
・「オオクニヌシ」の妻
・賢いが激しい気質
・呪力を備えた巫女的存在
・「オオクニヌシ」の妻
・賢いが激しい気質
・呪力を備えた巫女的存在
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中巻(神武天皇から応神天皇)
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