【カルメンルシアルビー】亡き妻への追悼と「永遠の愛」のために購入

「カルメン ルシア ルビー」  この写真はWikiからお借りしました

「カルメン ルシア ルビー」 は最高級の透明度と色彩を併せ持つ、23.10カラットのファセット・カットが施されたミャンマー産ルビーの固有名詞です。

現在はワシントンD.C.にあるスミソニアン国立自然史博物館の「ジャネット・アンネンバーグ・フッカー地質・宝石・鉱物ホール」に展示されており、同館のナショナル・ジェム・コレクション(全米宝石コレクション)の目玉となっています。

博物館全景 この写真はWikiからお借りしました

スミソニアン博物館には他にも名だたるルビーが展示されていますが

「カルメン ルシア ルビー」が品質、色、大きさの組み合わせにおいて最高だと言われています。

「カルメン ルシア ルビー」について

「カルメン ルシア ルビー」の基本情報

・産地:最高品質のルビーの産地である、ミャンマーのモゴック鉱山

・重さ:23.10カラット (4.62g)

・カット:ファセットカット

・色:ピジョンブラッド

・トリートメント(熱処理など)の有無:加熱処理の痕跡が見られないと報告されています。

・現在のセット:プラチナのリングにセットされており、その両脇(ショルダー部分)には2つのトリリアント(三角形)・カットのダイヤモンドが配置されています。

・現在の所在:ワシントンDCにあるスミソニアン博物館

「カルメン ルシア ルビー」の名前の由来

ファストフードチェーン「サブウェイ」の創業者の一人であり、慈善家で物理学者でもあったピーター・バック氏が

2003年にガンで亡くなった妻カルメン・ルシア・バック氏を偲び、妻が憧れていたこのルビーを購入

「サブウェイ」 この写真はWikiからお借りしました

夫人への永遠の愛と追悼の証としてスミソニアン博物館に寄贈。

夫人のお名前を冠して「カルメン ルシア ルビー」と呼ばれるようになりました。

「カルメン ルシア ルビー」の歴史

「カルメン ルシア ルビー」は20世紀の半ば以前にミャンマーのモゴック鉱山地域で発見されたと言われています。

ファセットカットが施された後、個人(プライベート)のコレクションとして所有されていました。

実際の「カルメン ルシア ルビー」は円形ではなく楕円です

カルメン・ルシア夫人がこのルビーの存在を知り憧れを抱くようになります。

しかし、カルメン夫人はがんを患い2003年にこのルビーを手にする夢を叶えられないまま亡くなってしまいました。

夫のピーター・バック氏のが2004年にこのルビーを購入(購入額は非公開のようです)し、研究対象として宝石学の向上や多くの人に見てもらいたいという願いをこめてスミソニアン博物館に寄贈しました。

ルビーの成分

ルビーはサファイアと同じコランダムという鉱物で、成分は酸化アルミニウムです。

化学組織は

Al2O3

と表されます。

参考

Al:アルミニウム O:酸素

ルビーは酸化アルミニウムにクロムが混入することによって赤く発色します。

クロムが増えると赤色が濃くなります。(5%程度が最適)

あまり多いと褐色〜黒色になってしまいます。

ルビーの色が赤いのは、黄色~紫の光が吸収され、赤色だけが透過して目に届くからです。

ルビーの色の種類

AIで作成しました

ルビーは赤色ですが、赤色にもいろいろな種類があります。

・ピジョンブラッド

「カルメン ルシア ルビー」はピジョンブラッドだと既述しましたが、「鳩の血の色」という意味で、高級な理想色と言われています。

強い蛍光性を持ちます。

・ビーフブラッド

その名のとおり「牛の血の色」にたとえられるほど、深みのある赤褐色のルビーです。

タイ産のルビーに多く見られるカラーです。

鉄分を多く含んでいるため黒みが増し、透明度はやや下がりますが、その重厚な濃赤の色合いを好む人には特に人気があります。

・チェリーピンクルビー

赤とピンクの中間にあたる鮮やかな色調のルビーで、熟したさくらんぼ色のような柔らかい印象を与えます。

主な産地はスリランカで、透明感や色の均一さが魅力です。

・スカーレットレッド

明るく鮮やかな赤色で、オレンジ味を帯びた温かみのある色合いが特徴のルビーです。

主に東アフリカのモザンビークやタンザニアなどの新産地から産出されます。


・クリムゾンレッド

わずかに青みを含んだ赤で、高品質のルビーにみられる代表的な色調のひとつです。

ミャンマーなどで産出される高品質ルビーに多く見られ、鮮やかでバランスのとれた赤色が特徴です。

ルビーの結晶系

結晶系は三方晶系です。

ルビーの硬度

モース硬度 9

💎参考記事 

石の硬度を表す「モース硬度」

ルビーの劈開性

劈開はありません

💎参考記事

鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?

ルビーの靭性(衝撃に対する強さ)

ルビーは非常に頑丈な宝石です

ルビーの光沢

ガラス光沢

💎参考記事 

金属や石の印象を左右する7つの「光沢」 

ルビーの石言葉

ルビーの石言葉は

純愛、仁愛、愛の炎、情熱的な愛

深い愛情、愛の疑惑

です。

「カルメン ルシア ルビー」 誕生日石

「カルメン ルシア ルビー」は「366日宝石図鑑」で12/19の誕生日石になりました。

左側が「カルメン ルシア ルビー」 この写真はWikiからお借りしました

ルビーの主な産地

ルビーの主な産地は

・ミャンマー 🇲🇲

・モザンビーク 🇲🇿

・タイ 🇹🇭

・スリランカ 🇱🇰

・マダガスカル 🇲🇬

・ベトナム 🇻🇳

・ケニア 🇰🇪

・インド 🇮🇳

・アフガニスタン 🇦🇫

です。

モゴック産ルビー この写真はWikiからお借りしました

「カルメン ルシア ルビー」の産地 ミャンマーのモゴック鉱山

「モゴッ」と書かれているのが「モゴック」です  この写真はWikiからお借りしました

モゴック(モゴッ)鉱山は何世紀にもわたって最高峰のルビーと同義であり続けてきています。

モゴックのルビーは、16世紀にヨーロッパ人によるこの地域の記録が始まるよりはるか昔から、南アジアと東南アジアを結ぶ陸路の交易路に沿って商人たちに知られていました。

コンバウン朝のビルマ国王たちはこの鉱山地域に対して厳しい王室独占権を維持し、最高級の結晶は宮廷用に確保されるか、外交的・商業的権力の道具として取引されました。

19世紀後半にはイギリスの植民地行政が採掘権を形式化し、その時期に行われた地質調査が、モゴックの大理石を母岩とするコランダム鉱床を理解するための科学的枠組みを確立しました。

大理石を母岩としているため発色を妨げる鉄分が少ないことで「ピジョンブラッド」と呼ばれる鮮やかな赤色に発色するのです。

モゴック市の風景 この写真はWikiからお借りしました



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