

イネサイトは霜降り肉のような(薔薇のような)ピンクやオレンジ色の繊維状結晶の集合体です。
ドイツで発見されましたが、日本で採れる物も美しいと言われる希少石です。
イネサイトについて

イネサイトの名前の由来
イネサイトはギリシャ語で「肉色の繊維」という意味の「ines」に由来します。
和名はそのままイネス石(イネスセキ)です。
別名は満灰沸石(マンカイフッセキ)、マンガン石灰沸石です。
イネサイトの成分
イネサイトはカルシウムやマンガンを主成分としたケイ酸塩鉱物です。
化学式は
Ca2Mn7Si10O28(OH)2・5(H2O)
と表されます。
水が含まれるのですね。
800℃を超える温度で熱すると結晶構造が変化し、
ロードナイト CaMn2+3Mn2+(Si5O15) に変化します。
イネサイトの色
イネサイトはピンクやパープル、オレンジ色のものがあります。

はる
空気に長く触れると酸化し、表面が黒くなるので、黒い紙で包むなどして光を遮蔽しましょう⚠️

イネサイトの硬度
モース硬度 5.5〜6
💎参考記事
イネサイトの劈開
一方向に完全
💎参考記事
鉱物の割れ方「劈開」ダイヤモンドは傷がつきにくいけれど割れやすい?
イネサイトはモース硬度も低めな上割れやすいのでアクセサリーに加工されることは少ない鉱物です。
イネサイトの光沢
ガラス光沢
絹糸光沢
💎参考記事
イネサイトの石言葉
情熱
情念

イネサイト 誕生日石
イネサイトは 3/11の誕生日石です。
💎参考記事
イネサイトの主な産地
イネサイトは1887年ドイツのヘッセン州ディレンブルク郡にあるHilfe Gottes 鉱山で発見されました。
しかし、ドイツではもうあまり採れなくなっているようです。
日本では1930年に発見された河津鉱山の物が有名でした。
河津鉱山は閉山されたものの、北海道や静岡県などで今も採集が可能です。
世界的には南アフリカ産が主流となっています。
ドイツ🇩🇪
アメリカ🇺🇸
南アフリカ共和国🇿🇦
日本🇯🇵
・北海道余市郡赤井川村轟鉱山 (1987年廃山)
・静岡県下田市蓮台寺河津鉱山 (1959年閉山 立ち入り禁止です)
など