『アフタータロット』とは
「アフタータロット」は「ウェイト版タロットカード」の少し後を想像して描いたカードです。(2016年 イタリア・LO SCARABEO社製)
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[正義]の『アフタータロット』
[正義]の『アフタータロット』の解説書
*はるさん的和訳*
「正義」はバランスのカードです。彼女の「両刃の剣(りょうばのつるぎ)」は、「公平性というものは、時に誰かを傷つける」ということを思い出させてくれます。
彼女は右手に高く剣を掲げ、左手に天秤を持っています。
彼女が双方の話を聞いてその信憑性を測っている間、王子と貧困者は彼女の足元にひざまずいています。
参考記事
[正義]の『アフタータロット』
*はるさん的見解*
背景の色 「アフタータロット」のカードの多くは「ウェイト版タロット」より、黄味がかっています。
この「正義」も、「アフタータロット」は薄い黄色になっています。
・青 :宇宙の神秘、最も崇高なものの象徴色
人が入る天国よりさらに上の神の領域
・黄色:神の世界や永遠性
青より人間世界に近い
という象徴としての色で考えることもできるでしょう。
「アフタータロット」の方が、私たちに身近な存在になってくれたのかもしれません。
王子と貧困者現れる
「アフタータロット」に、「王子」と「怪我をしている貧困者」が現れました。
双方、彼女に自分の無罪を訴えているように見えます。
この女性のモデルは、ギリシャ神話に登場する裁きの女神「テーミス」(ローマ神話の「ユースティティア」Justitia)と言われています。 女神「テーミス」は「法と正義」の女神です。
神託所に住み、神のお告げを人々につげる役目を担います。
女神「テーミス」の像は、しばしば目隠しをしています。
それは、審判を下す基準が、彼女の判断ではなく、神の意思に基づいて公正に行われるということを表しているからだと言われています。
しかし、タロットカードの女性は、「ウェイト版」も「アフタータロット」も、しっかりと目を開いています。
そしてこのカードの女性は、「女教皇」や「教皇」と同じように、2本の柱の間に座っています。
参考記事 それは「今世と幽界の間」にいることを示しているとされています。
しかし、このカードの女性は、「神託」を聞くだけでなく、今世をしっかり見つめているのです。
そこで気になるのが、双方の身分の違いです。
片方は王子(特権階級、上級国民)で、もう片方は貧困者です。
貧困者が頭と手に包帯を巻いています。
王子にやられたのかもしれません。
果たして、この女性裁判官はワイロを受け取ったり、脅されたり、忖度したりせず、公正な判決をくだせるでしょうか。
彼女は「アフタータロット」でも相変わらず剣と天秤を持っています。剣は「知恵や判断の象徴」であり、天秤は「公正さ」を表します。
このことから、公正、公平に判断すると思われます。
公平性を数字から考える
カード番号11を分解して足すと
1+1=2
「2」が象徴するのは
・キリストの「神性と人性」
・「表裏一体」ということ
(善と悪は表裏一体であり、善人という者がいなければ、悪人という者もいないという概念)
・信頼、信念
・洞察力
・公平
・無私無欲
などです。
このことから見ても、この女性は、忖度無しの公平な判決を言い渡したものと思われます。