[教皇] AFTER TAROT『アフタータロット』
[教皇]のカード 左がウェイト版 右がアフタータロット

『アフタータロット』とは

「アフタータロット」は「ウェイト版タロットカード」の少し後を想像して描いたカードです。
(2016年 イタリア・LO SCARABEO社製)

詳しくはこちらをご覧ください

[教皇]の『アフタータロット』

添付の解説書

[教皇]の『アフタータロット』の解説書
*はるさん的和訳*

[教皇]は伝統的な決定をするヒエラルキーのトップにいる人です。

彼は、2人のひざまずいている宣教師の前に座っています。

[教皇]は、彼らの精神的なリーダーであり、指導者です。

彼は、開いた本を右手で持ち上げ、左手には三重のパパル十字架を持っています。

彼の王冠は戸口の方にカーブしています。

そして、教会の2本の柱の前に座っています。

[教皇]は「天国の門」の門番なのです。

参考記事

[教皇]の『アフタータロット』
*はるさん的見解*

78枚のタロットカードの中で[教皇]の「アフタータロット」は、「ウェイト版タロットカード」と最も変わらないカードです。

「ウェイト版タロットカード」で上げていた右手に、「アフタータロット」では「聖書」と思われる本を持っているだけの違いです。

あえて、あまり変化をさせなかったのは、時代が変わっても[教皇]の権威は続くことを表しているのでしょう。

武力的な支配者、政治的なリーダーは変わっても、信仰による支配は普遍だということを言いたいのだと思います。

そして、「信仰の基本は聖書に書いてありますよ」と、教えてくれているのです。

ロレンツォ・ギべルティによる「天国への門」

フィレンツェのサン・ジョバンニ洗礼堂
ロレンツォ・ギべルティが造った、イタリアのフィレンツェにある「サン・ジョバンニ洗礼堂」の東側の扉(1452年完成)をミケランジェロ(1475〜1564)が「天国への門」と呼んで賞賛しました。(写真の左側)

「ウェイト版タロットカード」の[教皇]の絵はこの扉をモデルにしたものと思われます。

[教皇]のカードの運勢とクリスタル



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コメント一覧
  1. はるさんこんばんは。このカードは本当に謎なんです。
    (アフターでない)ライダーウェイトで見てになのですが、構図としては2番の女教皇ととても似ているんですよね。
    神秘的な神殿・寺院で、柱の間に座っており、触れてはいけないような権威・気位高さを感じさせる、
    (2本の柱の間に座っている、というのは、基本、今世と死後の世界の間に居る、というニュアンスがある。)
    そして女教皇・法皇とも、無表情ででもとても似たお顔をしておられて。この二人は実は双子や兄妹・同一人物だという説まで(^_^;)
    秘密の印を結んでいた右手に持たれた聖書?はどこから来たのかとか女教皇のところに行ったはずの?鍵はなぜここにもあるのかとか。
    数字で読もうにも腑に落ちないところが多く、重ねて本当に謎の多いカードです。

    • よしちゃん!
      ありがとうございます。色々調べてみようとしたのですが、文献が見つからず、見解を書きました。
      ペテロに渡した鍵を、女教皇も教皇も持っていて(合鍵?笑)、男女同権になったのかな、と、考えてみました。
      お二人のお顔、確かに似てますね!気づきませんでした。双子、兄弟、同一人物、、、あり得ますね。
      おっしゃる通り、「三位一体の3で結束力と読む」とか、「5番目の5で地上を表す」とかは、イマイチしっくりきませんね。

      絵から、色々なことを学べて、本当に楽しいです。
      ありがとうございました。

  2. はるさん的見解、面白かったです。三重のパパル十字架の意味もわかってよかったです。教皇は精神界の一番上の人で宣教師の指導者だということですね。
    最も変わらないカードでも、本を手に持ちましたね。あと、服の色が違うけど、その方がきれいに見えるからかしら。あんまり意味はない?
    天国への門のサイトも、面白くて、綺麗でした。ありがとうございました。

    • ありがとうございます♪
      服の色がところどころ少し違うんですよね。
      理由を考えてもよくわからなかったんです。
      単に見栄えの問題なのか、深い理由があるのか悩みます。
      ギバルティは「天国の門」を作ったつもりはなかったんでしょうけれど、ミケランジェロ様が「天国の門」と宣ったで「天国の門」になってしまったというのも面白いですよね。

  3. 小鳥遊さんより(はるさん代筆)
    1)教皇は三重王冠とパパル十字架が示す「天国、地獄、地上」を支配する象徴です。
    ですが背景は灰色。これは皇帝が座る椅子の色と同様、物質や世俗の象徴色です。
    なので、かれは聖職者であれど世俗界の民であることを表しています。
    2)そして右手のサインは本来秘伝とされているにも関わらず誇示しています。
    これをウェイト博士は「教皇の象徴するもの全てを自分の都合のいい範囲に閉じ込めている」と彼を非難しています。
    以上を踏まえて、、、。
    アフターでは聖なる本を右手に座面も一段あがり、背景色は薄いながらも黄色に。
    3)黄色は太陽の光、天国も光、幸福の光を象徴。
    かれは神の叡智(聖なる本が開かれている)に触れ、世俗性を脱し「天国の門番」として人々を導くようになったのかもしれません。
    占いで読むとしたら、その方にとって真なる導きを得る、神聖なる役目を知るといった感じでしょうか。

    • 小鳥遊さん
      ご丁寧なコメント、ありがとうございます♪
      「世俗的な教皇」から、一段上がった「神の叡智を代弁する者」になったんですね。
      16世紀ごろ、聖職者の堕落を受けての、ドイツの「聖書への復帰運動」を考えてみましたが、それではウェイト版の批判みたいになってしまうかと思ったんです。
      しかし、ウェイト博士がそのように批判していたのでしたら、宗教改革の前と後、と捉えるのが素直な見方かもしれないですね。
      「上の如く下も然り」と言って、贅沢をしていた聖職者への皮肉のカードだったかもしれません。

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