『アフタータロット』とは
「アフタータロット」は「ウェイト版タロットカード」の少し後を想像して描いたカードです。(2016年 イタリア・LO SCARABEO社製)
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[審判]の『アフタータロット』
[審判]の
『アフタータロット』の解説書
*はるさん的和訳*
「審判」は、新しい世界の夜明けを告げ、私たちに、許しの力を思い出させてくれます。大天使ガブリエルがホーンを吹きました。
その音は人々が彼らのお墓から起き上がるよう強います。
そして、一部の人は褒美として、永遠の命をもらえます。
一方で、乾いたガイコツが助けを求めて叫んでいます。
しかし助けられることはなく、ボロボロになって腐り続けます。
参考記事
[審判]の『アフタータロット』
*はるさん的見解*
聖書の「最後の審判」とは 「審判」のカードを理解するためには、必要な知識なので、簡単にかいつまんで説明します。
「新約聖書」の最後の章、「ヨハネの黙示録」に書かれた預言の一部です。
(「ヨハネの黙示録」は、「人類滅亡」と「最後の審判」の様子を描いています)
ミケランジェロの「最後の審判」をご存知の方は多いと思いますが、この場面を描いた物です。
敬虔なクリスチャンの友人に聞きましたが、本当に色々な解釈があるようです。
ここではその一つを紹介します。
まず、人間は死ぬと、天国、地獄、煉獄に分けられます。
その後、世界が終焉を迎える時に、神の御子イエスキリストがひとり一人の生前の言動を裁き、「永遠の天国(1000年王国)」か「永遠の地獄」に分けるのです。ここでは、クリスチャンかどうか、年齢、性別などは関係ありません。
さらに詳しく書くと
審判を受ける時、ラッパを吹く大天使ガブリエルは7回ラッパを吹きます。
6回目のラッパが吹かれた時点で世界は終焉しますが、7回目のラッパが吹かれた時、善人だけが「許し」を得られて復活するそうです。
フラ・アンジェリコの「最後の審判」の絵も載せましょう。
こちらの方がわかりやすいですね。
キリストが上部の真ん中にいて、周りに天使たち。
下にはお墓から出てきた人々。
右側に地獄、左側に天国が描かれています。
天に登った死者とガイコツになった死者
「ウェイト版」では、描かれている6人の死者全員が、ガブリエルを仰ぎ見て「天国に連れて行ってください」とアピールしていました。
手前の親子では子供だけが、奥の親子ではお父さんとお母さんだけが天国に行けたようです。
本当に年齢や男女の区別なく選ばれるようですね。
「死神」でも、人々は「(死)神」に向かってアピールをしていましたが、服を着ていました。
「死神」では肩書きや身分でアピールすることができたのです。
しかし「審判」では全員裸です。
「地上世界」での身分は関係なく、神と人間が向かい合っているのです。
選ばれなかった者はガイコツになり、天国に行った人の棺桶を触り、名残り惜しそうにしています。
天国行きに選ばれなかった子供のガイコツは「公平さ」と「厳しさ」を表現するため描かれたのでしょう。
ラッパを吹き終わったガブリエル
「ウェイト版」のラッパの下には「鳴り響いている印」として7本の線が描かれていました。
しかし「アフタータロット」では消えています。
そして下に向かって吹いていたガブリエルも、ラッパを上げ、天に昇ってくる人たちに目をむけました。
ガブリエルは大仕事を無事終えた、といったところでしょう。
ウェイト博士は(「ウェイト版」の「審判」のカードを) 「神の呼びかけに応えた、変革という大いなる作業の達成を示している」とおっしゃったそうです。
「アフタータロット」はさらにその後なので、ガブリエルの表情がどこかホッとしているように見えます。
「アフタータロット」のガブリエルの髪の毛の赤い部分が「ウェイト版」よりもハート♥️がハッキリしてますね。
「天国」に来た人を優しく迎え入れているのでしょう。
「救済」されて「天国」に昇って行く3人
男性、女性、子供の3人が選ばれました。
それぞれ
*男性=顕在意識
*女性=潜在意識
*子供=超意識 (直感やひらめき)
という象意があるそうです。
ですから、この3人で「三位一体」を表していると解釈することもできそうです。
この場合の「三位一体」とは三つのものが融合して完全なものとなるという意味です。
色の変化から考える
「ウェイト版」では人間が灰色に描かれていました。
ラッパの音によって棺桶から立ち上がったものの、まだ意識は目覚めていませんでした。
それが「アフタータロット」では黄色みを帯びて描かれています。
「復活(天国行き)」を許されて情熱や忘れていた想いが蘇ってきたのでしょう。
「審判」を数字から考える
「審判」は「20」という番号がついています。①「20」という数字
「20」という数字には、「自分でコントロールできない動きや変化」という意味があるそうです。「ウェイト版」に描かれている人たちは、すでに死んでいます。
「最後の審判」は生前の事を裁かれるそうなので、ガブリエルにアピールしても仕方なかったのです。
②「2」×「10」=「20」
「2」は「女教皇」、「10」は「運命の輪」のカードです。 タロットカードにはさまざまな種類の十字架が描かれていますが、「女教皇」と「審判」には「ギリシャ十字」と呼ばれる十字架が描かれているという共通点があります。「ギリシャ十字」は長さの同じ2本の線がそれぞれの中央で直角に交わっている十字架で、救済、公平、平等を意味します。
「運命の輪」のカードは「さまざまな神さまの判断によって、人間に抗えない運命がある」ことを表しています。
「輪」の中には、人間にはわからない秘密が隠されていました。
しかし、「女教皇」の「隠された宇宙の叡智」と掛け合わされることによって、人間は「どうしたら善い人間になれるか」が理解できるようになってきました。
「審判」のカードは私たちに「まだ遅くない。死ぬまでに改心しなさい。」と教えてくれているのかもしれませんね。