『アフタータロット』とは
「アフタータロット」は「ウェイト版タロットカード」の少し後を想像して描いたカードです。(2016年 イタリア・LO SCARABEO社製)
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[太陽]の『アフタータロット』
[太陽]の
『アフタータロット』の解説書
*はるさん的和訳*
「太陽」は地球上の光と生命の源です。また、太陽は意識と行動のシンボルです。
黄色い太陽の下で2人の光輝く裸の子供たちが赤い旗を引っ張り合って遊んでいます。
彼らの豊かな髪はカールされた金髪です。
彼らはぽっちゃりしていて、無邪気そうです。
右側の子は赤い羽根のついたひまわりの王冠をかぶっています。
参考記事
[太陽]の『アフタータロット』
*はるさん的見解*
子供が1人増えた 子供が2人になり、楽しそうに遊んでいます。
この子はどこから来て、何のために描かれたのでしょうか。
5つの仮説を立ててみました。
①「月」のカードに出てきた女性の子供
前のカードが「月」だったことから、アフタータロットの「月」に描かれていた女性の子供だという仮説が立てられます。
そうすると、ひまわりの王冠をかぶっている子は「太陽神の子」で、新しく現れた子は「月神の子」と考えることができます。
2人は旗の引っ張り合いをしています。
無邪気ながらも、「陰と陽」を表していると考えられます。
彼らはどちらかが倒れるようなことはなく、上手くバランスを取って、引っ張り合っていますね。
②「星」のカードの女性と「月」のザリガニとの子
神話の世界では異類婚 (人間が動物などと結婚すること)は多く見られます。
変に聞こえるかもしれませんが、タロットカードの流れから考えると、自然な考え方です。
「星」のカードで、女性は潜在意識と顕在意識を融合させ、目標に向かって歩む決心をしました。
そして、不安になったのでしょう。
それが「ウェイト版」の「月」のカードです。
でも「アフタータロット」では、不安を感じながらも「新しいスタートに立つ」決心をしました。
そして「太陽」のカードで完全な体として、子供の姿で蘇ったと考えられます。
活力の象徴のような子供を描くことで、「愚者」から始まったタロットカードの旅が、一旦終わり、また始まることを意味していると捉えることもできます。
③「愚者」の子供のころ
「ウェイト版」の「太陽」のカードには太陽の回りの放射が21本の他に、XIXの右側に黒い波線が描かれていました。
21本の放射はタロットカードの「魔術師」から「世界」まで(1番〜21番)を表し、黒い波線は「愚者」(0番)を表すと言われています。
そも波線が「アフタータロット」には描かれていません。
波線の代わりに、新しく現れた子供として「愚者」の子供の頃を描いたのかもしれません。
④「死神」のカードで亡くなった子供
「ウェイト版」の「死神」と「太陽」の絵にはいくつかの共通点があります。
白い馬、旗、頭に付けた羽根、黄色い太陽。
「死神」の「アフタータロット」で、子供は死んでしまいました。
その子供が、復活して「太陽」の絵に描かれたのだ、と考えることもできるでしょう。
また、逆に「太陽」に描かれていた子供が無邪気なまま成長して「愚者」となり、その後「死神」になったのかもしれません。
ウェイト氏は「太陽」の絵を「超自然の東」(ひまわりが太陽に背を向けている)であり、子供は「生命の庭」を出て、故郷へ旅立とうとしている と書かれています。
「超自然の東」とは「エデンの園」のことですので、赤い羽根の子供は、子供の頃のアダムかもしれませんね。
⑤白い馬が子供になった
赤い羽根の子供は友達が欲しかったのかもしれません。
そこで、乗っていた馬を友達に変えてもらったのです。
もしも赤い羽根の子供がアダムなら、新しく現れた子供はイブかもしれないですね。
「太陽」を数字から考える
太陽には「19」という数字がついています。①「19」という数字
「19」は「11〜18」までの結果と言われています。
11番の「正義」から始まり「太陽」まで、魂の世界や幽界の旅の中で様々な試練を乗り越えてきました。
「太陽」はこれまでの苦労や試練を乗り越えた喜びを感じさせるカードです。
② 「19」をバラバラにして足すと「10」、「10」をバラバラにして足すと「1」
「10」の「運命の輪」では、環境に身を任せる従順な人物、「1」の「魔術師」は積極的で行動的な人物を表していました。
「太陽」のカードはその調和を表しています。
錬金術から「太陽」のカードを考える
錬金術とは広い意味では「様々な物質や人間の魂、肉体をより完全な存在にしようとする試み」だそうです。赤い羽根の男は 「愚者」で白いバラを、「死神」で「黒い旗」を、「太陽」で「赤い旗」を持っていました。
錬金術の考え方では
●白いバラ=錬金術の白化(再生、復活)
●黒い旗=錬金術の黒化(死、腐敗)
●赤い旗=錬金術の赤化(完成、完全)
とされているそうです。
「太陽」のカードは人間の旅路の終着点。
残されたカードは「審判」と「世界」です。
私たち人間にできることは、ここまでで、後は神にお任せすることになるかもしれません。